shadeGrown _ 08 leaden week ver._


※後篇です。


 唇の端からも男根の先からも涎を飛ばし、清子は罠に挟まれた獣のような声をあげる。一方で相方たる則恵はと言えば、双月堂の屋敷での阿鼻叫喚には慣れているだけに、コロコロと笑いながら清子のものを足蹴にしていた。
「んごほぉぉぉぉっ♪」
「すごいすごぉい♪ 十六コだよぉ、清子ちゃん♪」
 結局、則恵の足指で穴を拡げられた清子の巨根は、仁保が用意した茹で卵を全て尿道に収めてしまった。お座成(ざな)りに温度を合わせられた卵はムラのある半熟に仕上がっており、清子の男根の中でてんでバラバラに潰れている。
割れた白身は尖った欠片になって敏感な粘膜を刺激する。ドロドロとした黄身は精液より濃くそれでいて粘らないので、遠慮無く男性器を逆流してくる。そんなものを詰め込まれた清子の男根はヒクヒクと蠢き、中の異物を排出しようとして脈うっていた。
「ぅぇえ……ぐ、苦じぃよぅ……。の、則恵ちゃぁん……っ!」
「ねぇねぇ仁保ちゃぁん♪ これからどーするの?」
 清子の尿道口を足裏で潰しながら、則恵が訊いた。目の前の二人を下だけ脱いだパジャマ姿で眺めながら、仁保は次の指示を出す。
「則恵先輩だって、判っててよさそうなものじゃないですか。お料理が済むまで、ソレに栓をしといてください」
「えぇ♪ 栓するのぉ? ナニでー?」
 則恵の両足が清子の肥大した亀頭を挟んでグリグリと捻りまわす。無理矢理閉じられた鈴口から薄黄色の粘液が流れ出し、白いシーツに汚れた版図を広げる。
「好きにしてください。そんなことまで考えたくないです、あたしは」
「えへへぇ♪ だってぇ、清子ちゃん♪ 聞いてるぅ?」
 男根の重みでバランスしてどうにか体を支えている清子に向き、則恵はニヤリと笑った。以前された事を思い出しながら足を離して、腕より太いカリ首を掴む。
「にゅふふふ……清っ子、ちゃぁあん……♪」
「なんていうか、ヤる気満々ですね。則恵先輩……」
 いつもはこの調子で客の相手をしているのだろうか、と考えて、仁保は股間に疼きが集まるのを感じた。一方の則恵は、深夜に近づいている時刻の所為ではなく瞳を濁らせながら、清子の男根を自分に向けて下向かせる。
「……って、の、則恵ちゃんっ?」
「私も味わっちゃうんだもんねー♪ オチンボの、な・かっ!」
 言い終わらないうちに、則恵は赤黒くなるまでに勃起した男根を清子の鈴口に突き入れた。
「わひゃぁぁぁっ♪」
「あれー? 清子ちゃぁん? 清子ちゃんのズル剥けオチンボはぁ、こんなのでも感じちゃうのかなー♪」
「や、へぇぇぇっ♪ だ、だってぇ♪ タマゴ汁でぁへっ♪ ぬるぬるの先っぽ擦られてぇ、へぉおっ♪ な、中ぁふひぃ♪ ち、チンボ尿道ぉふひっ♪ 則恵ちゃんの皮被りさん、ツルツルして気持ちいぃんだもんっ♪」
 既に潰れた茹で卵で一杯に拡がっていた清子の射精穴は、則恵の勃起を難なく呑み込んでいた。それだけでなく、改良された薬の効果によるものなのか、尿道の中の感覚も強化されており、包皮の所為で段差の薄れた男根との摩擦さえも敏(さと)く感じ取り、快楽として清子自身に伝えてきた。
「なんかズルいなー。私の時はあんなにタイヘンだったのにー……」
 則恵は釈然としない顔をして、それでも清子を犯す腰の動きは緩めない。液体のたてる音とは最早言うのが憚られる効果音を自室に響かせながら、二回りはサイズの違う男根を噛み合わせて快感を貪る。
「じゃ、もっとキツくしてあげますね。則恵先輩」
「へひぃいぃぃっ!?」
 片目を擦りながらの仁保の行動に、先に反応したのは清子の方だった。両目を裏返し、唇の端に泡を浮かべて喚き声をあげる。
「にゃ、やぁあん! きついよぉっ、タマゴごりごりくるよぉ♪」
続けて別の嬌声が響いた。苦しそうにしながらも、則恵は愉悦の色を滲ませて表情を歪める。
「ぶにぶにして、変な感触ですねぇ、清子先輩?」
ぺたんと尻をついたままで膝立ちの則恵に挿入されて、ベッドの上で低く揺れていた巨根。仁保はその幹を乗り越えるように脚を立て、膝の隙間に清子の男根を挟み込んでいた。そのまま軽く屈伸し、脛と太股でごつごつした弾力を味わう。
「よかったねぇ清子ちゃん♪ 仁保ちゃんのお膝マンコで、清子ちゃぁんのでっかぁいチンボぐちぐちしてもらってるよ♪」
 規則的に締め付ける仁保の膝に合わせて、則恵はずちゅずちゅと男根を出し入れする。その合間に嬉しそうに清子に話し掛けるが、当の清子はと言えば、肥大化した男根を満たした内容物を更に潰され掻き回されて、言葉をつむぐのがやっとといった風情で喘いでいた。
「や、ぎゃ! やめっ、でぇ、仁保ちゃぁんっ……!」
「どうしてです? 嫌いなんですか、キツいの?」
 今度は上下に両脚を伸ばして清子の巨根を挟みつつ、仁保は清子に問い返した。口調は如何にも適当そうだが、裸にされた股間には、いつの間に脹らませたのか、グロテスクに勃起した男根がある。
「だ、だっでぇ……! ごんなのっチンんぐぅっ……。チン、チンブぉっ!? わらひのチンボ、チンボがぁっ!」
「えー? 私のチンボがどーしたのぉ♪ チンボ気持ちいいよー? にゅふふ♪」
 則恵は則恵で、息を荒げながら抽送の激しさを増してゆく。ぶちゅりぶちゅりと響く汚らしい音に目をやると、清子の勃起の穴は則恵の男根を根元まで咥え込まされていた。
「あー……なんかアホらしくなってきたかも」
 双方勝手気侭(まま)に喚き散らす先輩メイド達を眺めながら、仁保はしばし考えた。
清子はあられも無く涎を垂れ流し、ばくりと開いた尿道口から薄黄色の粘液を溢れさせている。
則恵は清子の男根に自分のモノを突っ込み、潰れた半熟卵をローション替りに腰を振り、成長し過ぎた睾丸を派手に揺らしている。
どちらもそう長くは持ちそうにない。ついでに、自分だけお預けを食らわされているのは、仮にも『お仕置き』している立場としてよろしくない。
「ああ、そうですね、忘れてました。お料理では下ごしらえだけじゃなくて、味付けもタイセツなんでしたね」
「ふぇっ? 仁保ちゃん?」
「ん、則恵先輩はおとなしく前向いててください。ほらっ」
「ひゃひぃっ!?」
 仁保はバチンと大きな音をさせて則恵を叩いた。自分のものより二回りは大きい尻に手の平をぶつけ、白い肌に赤い痕を残す。
「やぁぁ、則恵ちゃぁっ、ん……オチンボ、もっとぐちょぐちょしてよぉ……!」
 最早何が原因なのか分からない生臭さを放つ勃起を揺すり、清子は則恵に更なる陵辱をねだる。しかし、仁保の突然の仕打ちに目を白黒させている則恵は、奥まで挿入した男根を抜けないまま体を反らせて震えている。
「そーいうわけで、ソースはちゃんと出してくださいね、則恵先輩」
仁保は、則恵の太股の付け根に両手を入れると、だぷりと揺れる臀肉を容赦なく割り開く。
「んえ、ええっ?」
 エプロンを絡ませて裸体を蠢かせる則恵の腰を捕らえ、仁保はパジャマから剥き出しになった下半身を押し付けた。
「清子先輩のは気持ちよかったけど、こっちの方はどうかなっ!と」
「あびゃぁぁっ!」
 勢いを付けた仁保が膝を進めた途端、清子と仁保に挟まれた格好の則恵が泡を噴いた。もっとも、噴き出したのは泡だけではなかったらしく、一瞬遅れて清子までもが泣き喚く。
「くぅにゃっ!? の、則恵ちゃぁんっ、勝手にイカないでよぅぅっ!」
 仁保が突き出した腰の先。むっくりと亀頭を脹らませた勃起が、則恵の谷間に窄んだ薄茶色の穴に半ばまで埋まっていた。後ろに傾いた則恵の股に潜り込んだ仁保の男根は、則恵の肛門の奥を捏ね破るように抉る。
「ああああああぁ……!」
「くふっ、則恵先輩のアナルって、ゆるゆるで気持ちいいっ……」
 開いた目蓋の下で眼球をぐりぐりと動かしながら、則恵は堪える間もなく射精する。当然のごとく、溢れた則恵の精液は清子の男根に流れ込んだ。それは潰れた卵と混ざり合い、苛烈に清子の尿道を刺激する。
「い、嫌ぁぁぁあ!?」
 ぶくぶくと脹らむ清子の勃起。一時に注がれた粘液が股間深くを押し拡げる感覚に、清子は則恵に続いて絶頂をきわめた。
「がぅ、はぁぐぅぅっ……!!」
 無理に拡張された勃起の中に、ごぽりごぽりと、濃厚な種汁がこぼれ出る。両側から様ざまな半固体を押し込まれて、清子の男根は破裂寸前の圧力で中身を押し出し始めた。
「やばぁぁぁっ! 仁保ちゃぁん、入ってくるっ、私のチンボにタマゴがひぃっ!?」
「あと一回出したらやめたげますから、我慢しなさい!」
「うぎぃぃぃぃっ!!」
 最後の悲鳴が先輩メイド達のどちらのものだったのか、仁保には判らなかった。バスケットに隠したボウルを取り出すために体を捻っている間のことだったのだから当然である。
「うぅぁぁぁぁぁああっ!! ぬ、抜いぃっ、抜けたぁぁぁっ!?」
「仁保ちゃ、ぃやっ……急、ぎゅうにぃいぃっ!!」
 ベッドに置かれる、金属の色をしたボウル。先だって仁保の勃起を浸して『ダシ』をとった、そのボウルだった。仁保は器用に大小二本の男根を指の股に挟むと、亀頭を揃えてボウルに底まで押し込んだ。
「でりゅ、ブリブリでりゅぅっ♪ ぐへひぃぃぃぃっ!!」
 本人の叫びほどには切迫感の無い動きで、大量の卵と精液と恥垢の混ざり物が清子の亀頭から溢れ出す。
「やっは、仁保っちゃん、何すっ……ぉほおおおおっ♪」
 そのままの格好で、仁保は駄目押しに腰を振る。則恵の尻穴に吸い込まれた性器が柔らかな器官を擦り、互いに抵抗できない快楽を与えてくる。仁保は敢えてそれに逆らいはせず、タイミングを計らって一気に勃起を引き抜いた。
「私もほぉっ♪ 出ちゃぁぉおおっ」
「うぐん♪ はぁぁぁぁぁっ!!」
「んぉびゃぁぁっ♪」
 仁保は咄嗟に則恵の膝を割り、でっぷりとした睾丸の隙間から自分の男根を突き出す。
摩擦で焼けそうな則恵の肛門で扱いた拍子に、抜く側も抜かれた側も、同時に精液を吐いた。双方の白濁は潰れた半熟卵の沼に突き刺さり、饐えた湯気を上げて飛び散る。
「あ、はっ、はぁっぁ、げほっ……。こ、これで、ソースも出来ました、ね……っ」
三本の男根がこぼす汚濁をごぼごぼと溜めながら、鈍い銀色のボウルは数分の間、ガタガタと音を立てて揺れ続けた。

      fk4 fk4 fk4  fk4 fk4 fk4  fk4 fk4 fk4  fk4 fk4 fk4

 夜半も過ぎた則恵と清子の部屋で、仁保はばつが悪そうに上着を身に着けていた。足には途中までずり上げたパジャマが引っ掛かっているが、それを直す余裕はさまざまな意味合いで、今は無い。
「じ、じゃぁ、そういうことで……」
 こそこそとドアに向かう仁保の両の袖を、先輩メイド達がひっしと掴んだ。
「えぇーっ? 仁保ちゃん帰っちゃうのぉ?」
「もっとオシオキしてよぅ……。今度はぜひぜひ則恵ちゃんで♪」
「い、いや、もう帰りたいんですけど。あたし」
 仁保はさりげなく体を揺すって抵抗しながら、控え目に本心を口にしてみる。しかし、夜中を迎えていつも以上に高揚している先輩メイド達を相手にするには、少々押しが足りなかった。
「うんうん♪ 朝までだってお付き合いしちゃうよぉ、仁保ちゃぁん♪」
「もうもう♪ そんなのどうだでもいいから、捕まえちゃえばいいんだよ、則恵ちゃぁん♪」
 あれだけの事をした後だというのに、何処から涌いて来るのか分からない元気で、二人は仁保の肩をがっしと捕まえる。
「ぅわっ!?」
 驚く間も無く、仁保はいつぞやの如く天井を仰いでいた。その上、事態を把握しようと一つ瞬きした間に、羽織ったカーディガンがふわりと宙を飛んでいた。
「うふふー♪ 仁ぃ保ちゃぁあん♪」
「にゅへへー♪ 結構あったかいんだよねー♪」
「え……」
 気がついた時には仁保は既に、則恵に左腕を、清子に右腕を取られ、しっかりとベッドに埋葬されてしまっていた。無駄に思えるまでに柔らかい寝具に体をうずめると、途端に仁保に性質(たち)の悪い睡魔が襲い掛かる。
「んゅー……ほんと、この人達、って……」
考えてみれば今の格好はパジャマな訳で、ならばこのまま眠ってしまっても問題は無いじゃないか……と、そこまで思考が到達する前に、仁保はくうくうと寝息を立て始めた。
「はらら、寝ちゃったねー」
「あれれ、疲れちゃったんだねー」
 そんな仁保を挟んで、二人のメイドはひそひそ声で言葉を交わす。それから、仁保の腕を絡めたのとは反対、天井に近い方の腕を伸ばした。
「しょうがないね、私達も寝ちゃおっか?」
「そだねそだね、お休みなさいしちゃおっか?」
 するすると滑った手が、仁保の胸の上できゅるきゅるとつながる。
「お休み、清子ちゃん♪」
「また明日だね、則恵ちゃん♪」
 少しもずれないタイミングで目蓋を下ろして、則恵と清子はそれっきり、新しい料理と大騒動が待つ朝まで、二つの人形のように眠ったのだった。





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