Weapon Of Choice




 薄手だが柔らかな生地でつくられたメイド服に身を包んで、少女はおずおずと、広い廊下の角を曲がった。
 視線の先では、同じ衣装を着た人物が、まっすぐに伸ばした背を見せて彼女を先導している。
「もうすぐ着きます。あまり落ち着きなく周りを見ないように」
「は、はいぃ。ごめんなさい……」
すぐ先に見えたドアの前で、先を行くメイド長が足を止めた。こんこんと硬い音をたてて分厚そうな扉をノックする。
「則恵、清子。用意はできているわね?」
 するとドアの向こうからは、何やらうきうきとした返事が返ってきた。
「はいはいはいっ。ただいまー♪」
「きっちりばっちりできてますー♪」
 本格的なメイド服を与えられ、いかにも厳格そうなメイド長に連れてこられた部屋で頓狂な声を聞かされ、仁保は丸い目をぱちくりと瞬きさせた。
「……あの、今のは?」
「これから貴女の面倒を見ることになっている、則恵と清子よ。困ったことや知らないことがあったら遠慮せずに尋ねなさい」
「は、はい……」
 仁保はもう一度、睫をぱたんとしばたたかせる。
 他と比べる気にならないほどの抜群の給金と双月堂の名前を名乗れることに釣られた自分ではあれ、
 メイドをしに来た家屋敷で面倒を見られる、というのも妙な響きに思えたのだった。
 仁保が首を傾げかけたところで、件のドアが勢いよく開いた。
「はいはい水女様、ただいまー」
「お待たせしてないですよねー?」
 そして文字通り間もなく、二人のメイドが戸口から同時に飛び出してきた。
「相変わらずね、貴女達。メイドとはいえ、新たにこの家にいらした方に粗忽なところをお見せしては……」
 水女の言葉を遮って、仁保の前に二人が並ぶ。そして、丸めた両手を頬にそえて、これまた二人揃って唇を綻ばせた。
「ひゃぁぁぁぁぁん!」
「きゃぁぁぁぁぁん!」
 右からは華奢な黒髪の少女が、左からは波うつ髪の豊満な娘が、お揃いのメイド服を揺らして黄色い声を放った。
「かわいいよぅ、かわいいよぅ……♪」
「お人形さんみたいだよぉ、おうちに持って帰りたいよぉ……♪」
「あ、あの……せ、先輩方の家も、ここなのではないのですか?」
 突然飛び出してきて、唐突に大騒ぎを始めたメイドのペアを前に、仁保はおそるおそる会話を成立させようとしてみる。
 だが、その一歩ずれた内容に、二人のメイドは今度は目元を押さえて身悶えするのだった。
「うんうん、そうだよぉ? やっぱりかわいいよぅ、こんな新人さんを雇ってくれるなんて、サユリ様に感謝だよぅ!」
「でもねでもね、ベッドは別々なんだよぉ? あぁん、こんなコをむぎゅってにぎゅってぇ、水女様に頼んでみたいよぉ!」
「みたいよぉ、ではありません。 後のことは任せます……しかし、あまりに出来が悪い場合は担当を変えますから、肝に銘じておきなさい」
 一言釘を刺して、水女はくるりと踵を返した。
 相変わらず騒がしいメイドコンビは厳しい言葉にもめげた様子はなく、はたはたと手を振ってメイド長を見送る。
「はぁい水女様、肺に命じておきますー♪」
「みっちりぬっちり仕込んじゃいますー♪」
「……みっちりは分かるけど、ぬっちりって?」
 仁保は、開けられたドアのことなどすっかり忘れて、能天気の塊にしか見えない二人を眺めていた。

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 続いて案内された部屋で、仁保はまた目をみはることになった。
「うわぁ……大きなベッド」
 その部屋の調度。
 割合に簡素な家具はいかにもメイドの居室のようだが、それらにそぐわない巨大さをもつ物体が、薄いカーテンの間仕切りの向こうに鎮座していた。
 キング・サイズ__という言葉は仁保も知っていた。
 しかし、それが実際にどのような物なのかは知らない、というよりも考えたことがなかった。
「こんな大きなの、誰が使うんだろ」
 誰にともなく口に出してしまう。 その疑問に、仁保の隣で小桶とタオルを抱えた則恵から答えが返ってきた。
「それはですね、今から私達が使うんですよ?……って」
「はぁ……はい?」
 仁保にはその意味するところが判らない。 疑問はまだ疑問のままだった。
「ねぇねぇ清子ちゃぁん」
「なぁにぃ?」
 せっせと棚の小物を確かめているらしい清子に、則恵は仁保を放置して声をかけた。
「私達って、普通に喋っていいんだっけ? 仁保ちゃんに♪」
「うーん……水女様には何にも言われてないし、いいんじゃないかな? 一応先輩なんだし」
「むー、一応って何よぉ?」
 清子はてきぱきと仕事らしきことをこなしつつ、則恵とおしゃべりを続けている。
「だってだって、サユリ様じきじきの推薦だよ? 実はすぅっごい『てくにっく』持ってるとか」
「えぇーっ!? やだよそんなのぉ。 私が教えるんだもん、私好みに育てちゃうんだもぉん」
「そうだねぇ……あ、準備できたよ。 やっちゃおぅ?」
 何やら善からぬ相談をしている風にも聞こえるメイド達の会話を聞きながら、仁保は手持ちぶさたに立ち尽くしていた。
 ここで『一応』をいうなら、一応接待係でもあるのだろうメイドがこんな調子でいいのか、と心の中でツッコミを入れておく。
「よぉし、いつでもおっけーだよぉ? それじゃ……♪」
「うん♪ そーれっ!」
 メイドコンビが気合を入れる。 次の瞬間、仁保の視界は綺麗に90度上のそれに入れ替わっていた。
「な、なっ……」
ピンクの飾りカーテンがつけられた天井。さして高くもないので、ベッドに合わせてあるらしい、ひらひらした布の絵柄がちゃんと見える。
仁保の思考が動き始める。まずは現状の把握だ。
体の下にあるのは柔らかい床。もといベッド。
上にあるのは天井――これはわざわざ確認するまでもなく見えている。
右腕には黒髪のメイド。確か、名前は清子。
 左肩を掴んでいるのはウェーブヘアのメイド。名前は則恵、だったと思う。
 押し倒されている。ついでに、両脇は問答無用で固められている。
 こういうときにすべきこと。他にもあったような気はするが、とりあえず。
「いやぁぁぁっ!?」
 全力で悲鳴をあげた。あまりに全力すぎて最早クライではなくシャウトになっている感じだが、悩むのは後にして喉を振り絞る。
「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
 そうそう、腹筋を使うのが大事なんだった。思い出して、仁保は下半身に力を入れる。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
 それからしばらくして。
 叫ぶのが一段落して疲れたので、仁保は静かにしてみた。
「ね、ねぇ、清子ちゃん……」
「な、なぁに、則恵ちゃん……」
 乾いた空気の中で、ぐったりしたメイド達の声がした。
 仁保の体を挟んで、もぞもぞと蠢きながら遅々とした会話を始める。
「この子って……才能の使い方……間違ってるんじゃ、ないかな……どさっ」
「う、うん……今度から、イバラ様を起こすのは……この『てくにっく』に任せようねぇ……がくっ」
「ひゃっ、せ、先輩ひぃっ!!」
 揃ってKOされたらしい二人のメイドにのしかかられて、仁保は動けないまま慌てた声をはりあげた。
 
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 邸中でいくつあるのか判らないうちの一つの、小さなメイドの控え室。
 そこにある巨大なベッドの上で、仁保は一糸まとわなくなる寸前まで剥かれていた。
 白のヘッドドレスと、膝下までの半透明な白いソックス。
 そして、何とか保留にしてもらった、シンプルなロザリアンピンクのパンティ。
「じゃぁ、改めて」
「よろしくね?」
「は、はい……」
 膝を抱えて座った仁保の前に、二人のメイドが揃って正座している。
 たっぷりした布に包まれた二人に挟まれて、裸で座っているのはどうも落ち着かない。
 仁保は赤い顔で下を向いて、清子と則恵に返事をした。
「ではでは♪ ちょっとしたハプニングはあったけど」
「お待ちかねの♪ 仁保ちゃんチェックたーいむ!」
 そう言ってから、メイド服姿の二人はするするとシーツの上を滑った。
「いつでも寄りかかっていいからね?」
「遠慮なんてしないでねー?」
 背中にくっつきそうな位置に清子が。 目の前にはにっこり笑う則恵が。 仁保を前後から挟んで陣取る。
 心なしか熱を帯びてきた雰囲気に、仁保は思わず周りを見回してしまう。
「あ、あの、チェックって」
 この邸でのメイドの立場は聞かされていたので、大方の予想はつく。 それでも、念のために仁保は尋ねてみた。
「そんなの決まってるじゃないですかー? やだなー、もぅっ♪」
「仁保ちゃんのえっちさ具合のチェックですよー? 楽しみですよねーっ♪」
 案の定だった。
 それ以上質問を挟む間を空けずに、則恵がずいっと迫ってきた。
「それでですね」
「わくわくぅ♪」
 何やら聞こえるがとりあえず無視して、仁保は目の前の則恵に集中する。
「ずばり訊くとぉ、仁保ちゃんの得意なプレイは何なのかなー?」
「どきどきどきー♪」
 後ろの効果音がうるさい。 それはともかく。 仁保は少しだけ考えた。
「得意って言われると、あんまりわかんないんですけど」
「うんうん?」
「どんなのかな?」
 則恵の両手が、大きな乳を挟んで胸の前で寄る。 期待に満ちた目が仁保の赤みがかった瞳を覗きこむ。
「おちんぽを使ってすることなら……ふつーのことは。 だいたい好きだと思います」
「おちんぽ、好きなの?」
「おふぇらかな? しこしこかな? むにゅむにゅかなぁ♪ ずっぱんかなぁぁ♪」
「あ、う」
 一言ごとに、則恵はぐいぐいと詰め寄ってきた。 仁保が思わず仰け反ると、後ろに控えた清子にぶつかってしまった。
「あ、ごめんなさい」
「わぁ、結構柔らかいんだねー、気持ちいー」
「ね、ね、今からしてって言っても、怒らない?」
 清子も則恵も、気にした様子もなく話を続けた。 後ろにいる清子は見えないので判らないが、則恵の方は薄く頬まで染めている。
「えと、いいですけど……『今』って女のひとしかいないです、よね?」
 どうやら淫根にする方だと納得はされたらしい。 しかし、そもそもここには男の存在がない。
 そこで尋ねてみると、則恵は唇をつり上げ、にっこりよりはにやりに近い笑顔になった。
「それはですねー……ふっふっふ。 清子ちゃん、例のモノ、用意してある?」
「もっちろんだよー? はい、則恵ちゃんの分」
 仁保の後ろから、握った手が出てきた。 それは横をすり抜け、則恵の手の中に、小さな『何か』を落とす。
「ありがとぉー。 ではでは、さっそく」
「飲んじゃぅー?」
「うんっ!」
「あのー、あたしの質問……」
 おずおずと仁保は言葉をかける。 則恵はそれと同時に、清子から渡された『何か』を口に放り込んで飲み下した。
 どうやらこれが答えのようだが――
「あ、あああ、来たぁぁぁっ♪」
「ひゃ、ひ、ぁぁぁっ♪」
「ひぃっ!?」
 いきなりの大声に、仁保は今度は本気で悲鳴をあげた。
 則恵は両手をスカートに当てて目を瞑り、何かを押さえるようにして震えている。
「え、もしかして先輩達も……」
「うぅん、『先輩』っていい響きだよねぇ……暗がりで強引に泣かせたりできちゃいそうで……きゃっ♪」
「え!?」
 流石に聞き流せない台詞に竦んだ仁保の肩を、二つの手ががっしりと掴んだ。
 慌てて顔を戻すと、そこには夏場の犬のように荒く息をする則恵が居た。
「あ、あああの、どうしたんですかぁ?」
「仁保ちゃぁん、よぉく見ててねぇ……えいっ♪」
 則恵は勿体ぶった手つきで自分のスカートに手をかけ、正座の形の太腿を大きく開く。
 そして、掛け声とともに、丈の長いスカートをばさりと跳ね上げた。
「ひゃっ……って。 お……おちんぽ? やっぱり生えてたんですか?」
「あ、あれ? あれれ?」
「んぅ、あら? あらら?」
 則恵は、ガーターストッキングだけの下半身を丸出しにしたまま、こくんと首を傾げた。
 仁保は仁保で、間抜けな格好で固まった則恵に、不思議そうにきょとんとしている。
「驚かないねぇ……」
「びっくりしないねぇ……」
 仁保をスルーして交わされる会話。 止まるでもない時間の風情は、凍りつくよりも余程情けない。
「びっくり」
「どっきり」
「どっきりなのは、則恵……先輩の方だと思いますけど。 あたし」
 惚けた顔のまま、仁保は思ったことを口に出した。
「うゎ、ツッコミきついね」
「厳しい子なんだね」
「……それで、ですけど。 どうしましょう? その、おちんぽ」
 いつまでも漫才をしていても仕方が無い。
 仁保は、自分に向けて曝け出された、びくびくと脈打つ程よいサイズの淫根を指して言った。
「あ、そうそう」
 則恵が何かを言う前に、背中の清子から声が掛かった。
 口調はともかく自分の吐息に溺れそうな則恵とは違い、雰囲気は落ち着いている。
「『それ』はね、このお家では『チンボ』♪ って言うんですよ♪」
 ―気の所為だった。
 首筋に吹き掛けられた息は熱く、湿り気を孕んでねっとりと絡んでくる。
「は、はいぃ……。
 それで、則恵先輩の、大して立派でもないクセに生意気にボッキして、あまつさえぶちぶち漏らしたお汁でネトネトになってきてる厭らしいチンボ……」
 仁保が何気な口を開いて、一拍。
「やぁんっ♪」
「わぁんっ♪」
突如、則恵がスカートを拠り合わせて身悶えた。 耳の間近の清子からも嬉しそうな声が聞こえる。
 捲られたスカートの所為でよく顔が見えないので、そのまま則恵の股間のものを眺めていると、
 それはびくびくと震え、わずかにカリ首の辺りに残した皮を浸す程に多量の粘液を噴き出した。
「そかそか……この子、言葉責めが上手いんだー♪」
「これってこれって……天然、だよね♪」
「うんうん! ……あぁん、チンボびんびん感じちゃうよぉ、ダメになっちゃうよぉ♪」
 先刻までまだしも静かだったのが嘘のように、二人のメイドはきゃいきゃいと騒ぎ出す。
 寒気が治まらないようにくねり続ける則恵をよそに、仁保は首を捻って清子に尋ねてみた。
「あの、清子先輩。 則恵先輩ってもしかして、さっきのお薬で、おちんぽ……じゃなかった、チンボ生やしたんですか?」
 スカートの中に手を差し込んでいた清子は、慌てたように前を押さえると、笑顔を作って仁保に答える。
「え? あ仁保ちゃん。 そうだよ? とあるお姉さまが下さった秘密のお薬なんだよ♪」
「……効果をバラしてたら、秘密じゃないと思うんですけど。 あたし」
「うん♪ ね、ね? 私はいいから、もっと則恵ちゃんをいぢめてみて♪」
「いぢめる? ……あ゙」
 言われて仁保は顔を戻してみる。 するとそこには、いきなりなピンクの光景が展開していた。
「あぁん、仁保ちゃぁん……♪ もっと言ってぇ、則恵のメイドチンボぉ……」
 メイド服を大胆にはだけ、下着を着けていないらしい素肌を顕わにした則恵。
 体を反らせて両手を後ろにつき、開いた股間を仁保に突き出している。
「わ……分かりました。 これもテスト、なんですよね?」
「そうそう♪ がんばってねぇー」
 背後の清子の了承を取ってから、仁保はじっくりと、目の前に捧げ出されたような恥部を眺めてみた。
 盛り上がった丘の上には、仁保が知っているものよりは幾分か小ぶりな淫根が自己主張している。
 半分と少しが露出した亀頭のおもては裂けそうな程に張り詰めて、どぎつく感じる程に赤い。
「先輩のクセに情けないですねぇ……チェックとか言って、あたしにそんなものを見せるおつもりだったんですか?」
「うひゃんっ♪」
 則恵の体が細かく跳ねた。 その拍子に、女陰を隠して垂れ下がった、肉棒よりも色の濃い袋が揺れる。
 親しみ深いその脹らみに目を留めて、仁保は次の台詞を思いついた。
「それになんですか? そのオキンタマは。 だらしなくぶらぶらさせて……ご奉仕する相手を怒らせたくて、わざと見せびらかしてるんですか?」
 仁保は三白眼になって言い放った。 唇を曲げ、湿り過ぎた瞳で仁保を見る則恵が、言葉の節々でぶるぶると背筋を引きつらせる。
「仁保ちゃんが慣れてないと思って用意した、せっかくのちっちゃめチンボがぁ……生意気だって♪ 情けないって♪ だらしないってぇ♪」
「情けないのは、オチンボじゃなくって則恵先輩です。 それに、だらしないのはそのおマタの、無くてもいいのに二つもある肉ボールですけど」
「よかったね則恵ちゃん♪ うふっ♪ 則恵ちゃんにぃ、あふっ♪ ザーメンぼぅるなんて、無くっていいって♪ わぁい、変態さぁん♪」
 四つ這いになって則恵にのしかかるように視線をぶつける仁保に、後ろで高みの見物を決め込んでいた清子までが便乗して囃し立てる。
 そうしながら、清子は清子で仁保に隠れるようにして、にちゃにちゃと音を立てながら自分の淫根を扱き抜いていた。
「あぁん♪ ひゃぁん♪ せ、清子ちゃんまでぇ……んぁぁぁあんっ♪」
 まだ生やす事を覚えて間も無い肉棒を露出させる則恵は、いたいけな少女と仲良しのメイドになじられ、既に爆発しそうなまで気分を出していた。
 片手で体を支えたまま、自ら淫根を握って擦り始めようとする。 そこに仁保の鋭い制止が飛んだ。
「誰が年増メイドチンボを擦っていいなんて言ったの?」
「だ、誰がってぇ……私のオチンボなのにぃ……♪ あひっ♪」
「わぁいわぁい、はぁっ♪ ピチピチの入りたてメイドさんがぁあひぃっ♪ お古な則恵ちゃんチンボは、オセンズリしちゃ、あぁん♪ ダメだってぇ♪」
「お古じゃないもんっ……♪ まだ生やしたて、ビチビチのチンボだもぉん! んひぃっ♪」
 蓋の外れたペンキの缶のように、則恵の亀頭からは粘ついた汁がドロドロと溢れ出る。
 いつの間にか液は白く濁り、腰を震わせる動きに合わせて、脈うつように噴き出し始めた。
「ビチビチのチンボだなんて、よくそんな恥ずかしいことが言えますねぇ?」
 ふっくらとした肢体と、その秘部から屹立した勃起に中てられて、仁保はふらふらと立ち上がる。
 それから、自分を見上げる形になった則恵を、勢いをつけて突き飛ばした。
「うひゃぁんっ!?」
 仁保はおもむろに振り返り、則恵に尻を向ける。
「それにぃ……新鮮なメイドチンボっていうのは、こーゆーののことなんですよ、知ってます?」
 仁保は脚を大きく開いて腰を落とし、則恵の顔に下着の頂点を擦りつけた。
 下敷きにされた則恵は、唇の間から苦しそうに息をつきながらも、嗅ぎ慣れた感覚に歓喜の声をあげる。
「むひゅぅっ……! え、あぇっ!? こ、この臭いって……♪」
「そーですよ、今ごろ気がついたんですか? あたし、お薬なんか要らないホンモノのフタナリなんです」
 言って、仁保はべろりとパンティの前をはいだ。
 布との間に太い汁の橋を掛けながら、褐色に染まった肉棒と、皺に包まれた真ん丸な睾丸とが則恵の鼻先にまろび出る。
「あ、あぁぁっ……♪」
 更に仁保は、則恵の両目いっぱいに映した生殖器に手を添えた。
 一方の五指が、猛々しく反り返った肉棒の根元を強く握る。 残った片手は、掌で両の睾丸をまとめて潰すように股間深くに押しこめられる。
「せっかくですから、年季の入ったオセンズリのヤリかたも見せて差し上げます。
 わざわざチンボを生やすような変態さんには年下メイドの天然物チンボの生セルフピストンなんてお金を払ってでも見たいものなんじゃないですか?」
 嘆いているのか喜んでいるのか、則恵は横たわった体を動かすことも忘れて、涙を流しながら舌をちらつかせる。
 仁保はその舌先を掠めるようにして腰を振り動かしながら、欲情のままに股間のものを責め立てる。
「そ、ほんにゃぁ……! 私、そんなこと言ってないぃ♪」
 色素の豊富な淫根がほっそりとした指の輪を何度も出入りし、そこには全く収まらない長さの先にある亀頭が、
 くっきり切り込んだ鈴口から濃厚な臭いを放つ先汁の柱をぼたぼたと、則恵の裸の胸元に垂らす。
「頼んでくれても、いないのに、あたしのチンボに穴が開きそうなくらい見て……。
 おションベンも、ザーメンひり出しアクメもっ、んんっ……数え切れないくらいしてるロリチンボの……
 はぁっ、リアルファイトしまくりなエロチンボオナニーはどうですかっ。 はぁっ、はっ、ほらっ、ほらぁ!」
「あぁん♪ 激しいぃ♪ いいよぅ、かわいい上にスケベで、仁保ちゃん最高だよぅ♪」
 則恵の顔を見つめながら自慰を続ける仁保の前には、スカートをたくし上げて淫根を擦る清子が居た。
 仁保の前に膝をつき、則恵の口元に肉棒を向けて、仁保に負けず劣らずの速度で両手を上下させている。
「ほら、言ってください。 ほやほやメイドの素敵なチンボで、先輩メイドのいけないお口を汚してください♪ って」
「あんっ♪ 仁保ちゃぁん、それじゃぁ則恵ちゃんが喜んでくれないよぅ♪」
「え?」
 二人ともが絶頂に近いことを察した清子が、下を向いた仁保に近づいて口を挟んだ。
「変態メイドなんかが見ちゃいけないイタイケなチンボをごっしゅごっしゅ磨いて、
 出来たてキンタマにたっぽんたっぽんしてるチンボヨーグルトをドボドボ注ぎ込んでください♪ でしょぅ? ねぇ則恵ちゃんっ♪
 ……出る、もう出しちゃうぅ……んひゃぁぁぁぁぁぁあぁぁあぁんっ♪」
 言い終えた刹那、まず清子が大量の精液を放った。 脹らみきった水風船を針で突いたように、生臭いものが則恵の顔にしぶく。
「そ、それは……っ! あ、はぁぁあぁっ!?」
 続いて仁保が、自ら苛んでいた淫根から性欲を放出する。
 糸を引きながら飛んだそれは、則恵の豊かな胸の谷間に飛び散り、先にある皮被りの男根までをも白濁漬けにする。
「あ♪ あっ♪ あぁっあぁぁぁぁぁぁっ♪」
 仁保の体内から迸り出た汁をぶつけられ、焦らされ続けていた則恵の淫根もついに決壊した。
 震える睾丸にあった中身を思うさま絞り出し、跨った清子の股間をばたばたと濡らしていく。
「だ♪ ダメぇ則恵ちゃん♪ 熱いようぅぅぅっ!」
 その熱に、清子の体がもう一度びくびくと震える。 切れ目なく続いた二度目の射精は、今度は仁保の顔に叩きつけられた。
「ぷ、ぶふっ……ひゃぁぁっ!? ……あ、あふ、うふうん……っ」
 三人の射精はしばらく続いた。
 互いのメイド服や、あるいは裸体を粘つく程に汚し合い、淫根に力を込め過ぎた腰が抜けてしまってからようやく、
 精液まみれになった仁保が則恵の上で目を回していることに__
 他の二人を上に乗せ、見事に動けなくなっている則恵だけが、気が付いたのだった。





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