いたづら秋子さん きこえちゃいます


ちょっとしたifシリーズ
お茶目な性格の秋子さんが活躍する外伝シリーズも遂にスタート。
その先人はARISOさんです♪

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 うう、今日はついてません
 もう少し二人とも自重して欲しいです


 いくらなんでも若いからって、そんな、まだ早過ぎます




「祐一っ、だめぇ!!」
「馬鹿…もうちょっと我慢しろ!あと少しなんだから」




 まだ、二人の声が聞こえます
 一体何をしているのでしょうか?
 もうバレバレです




 でも、とても気になるんですが、今の私の状況は、綺麗な未亡人には耐えがたい…
 違います!



 祐一さんと名雪、上手くやっているのかしら?
 違いますってば!!



 なら私も一緒に…
 違うんですってば!!!



 一児の母として見逃せない状況にあります


 その、聞こえちゃったんです
 祐一さんと、名雪が二人で…
 その…
 あの…


 もぅ!恥ずかしいこと言わせないで欲しいです




 はぁ〜
 私は一体どうしたら良いんでしょうか

 入り込むわけにもいかないし…
 かといってここでずっと聞き耳立てているわけにもいかないし…









 夕飯の支度も終わって二人を呼びに行きました
 階段を昇って、祐一さんの部屋に向かおうとした時

「ここか?」
「うん、そこ…。あっ、気持ち良いよ」


 祐一さんの部屋から二人の声がしたんです


「ほら、どうだ?気持ち良いか?」
「うん、そこ…あっ、祐一…くすぐったいよ〜」


 嬉しそうな名雪の声が祐一さんの部屋から聞えてきます
 何をしているのでしょうか

 と、なったわけですが

 ずっとドアの前に立ってしかたありません
 勇気を出して…


 ドアを開けようと近付いて抜き足刺し足





 ギシィ






 っっ!!





 どうしてこんな時に限って廊下が軋むんでしょうか

 神様って理不尽です
 保護者でも二人を注意する権利もないというのでしょうか?
 くすん



「何?誰かいるの?」
「え?誰かいるんですか?秋子さん?」

 そんなことを思っている内に、二人に声をかけられてしまいました





 どうしよう?
 どうしましょう?
 あぁ〜


 オロオロ

 なんてしてる場合じゃなくて、この場はどう切り抜けたら良いんでしょうか?




「え?でもお母さんならさっき夕飯の支度してるよ」
「じゃあピロ?」
「おぉ〜い、そこにいるのはピロか?」




 え、ピロ?

 ピロだったんですか?

 どこに?


 変ですね

 いませんよ



 …



 あ、そうです、今の私がピロなんですね
 こうなったら鳴き真似をしないと…





「にゃ ニャ〜ン♪」





 ぎこちないですけど、猫の鳴きまねです
 どうかばれませんように…



 ドキドキ




「何だ。やっぱりか…」
「でも、なんかちょっと変だったよ。お母さんの声っぽかったし」




 ギクギク!



 どうしていつもは鈍いのにそんなに鋭いんですか!?


「馬鹿、秋子さんが猫の鳴き真似なんてするわけないじゃないか」
「それもそうだね」



 た、助かりました
 祐一さんには後で御馳走しちゃいますね

 じゃありません
 名雪とこれだけのことをしているんですから責任は取って貰わないと

 でも、これだと不用意に近づけません




 う〜ん

 と、その内に二人はまたアレ再開したようです





「折角良い所だったのに…」
「うん、そうだね。でも後もう少しでしょ?」





 あぁ、いつの間に二人は行きつく所まで行ってしまったのでしょうか?
 お母さんにも秘密だなんて



 でも、二人の子供なら可愛いでしょうね
 二人とも、いいえ、私も可愛がるでしょうし…

 フフこれはこれで楽しみです


 私もついにお婆ちゃん…

 は?










 …











 えっ?



 お婆ちゃん?
 ちょっと待って下さい

 誰がお婆ちゃんなんですか?




 …

 名雪の子供は私にとっては孫になります

 私の孫?



『秋子お婆ちゃ〜ん』



 



 プルプルプル…







 許しません!
 私がお婆ちゃんだなんて…

 商店街に名雪と買い物に行ってもまだ姉妹に見られる間はまだ、許せません!






「名雪…後ちょっと。我慢しろよ…」
「…う、うん。頑張るよ」


 私が一生懸命悩んでいるというのにこの二人は…






 一気にドアノブに手をかけて…


「祐一さん!名雪!二人とも一体なにをやっているの!!」


 それと同時に…







「はぁ〜!やっととれた〜」
「ありがとう、祐一。すっきりしたよ〜」


















 そこには、祐一さんに膝枕をされていた名雪が幸せそうな顔をしていて…
 目を丸くした祐一さんが私を見詰めます

「あれ?お母さんどうしたの?」



 えっ?二人とも一体何を…



「あの、祐一さん。名雪…何をしているのかしら?」


 恐る恐る聞きいてみると




「いや、その…耳掃除、ですけど。それが一体なにか?」





 唖然とした祐一さんと名雪が二人して私を見詰めます



 カァ〜
 頬が赤くなるのが自分でもわかります




 ひょっとして、私の勘違いですか?
 そうなんですね…
 あぁ〜二人を信じれなかったお母さん(義母さん)を許してぇ〜




「…その、晩御飯ですから二人とも、その…覚めないうちに急いで下さいね」



「あ、はい」
「…うん」




 二人の眼差しに耐えかねて、慌てて部屋を出ます




 それにしても、名雪も耳掃除であんな声を出さなくても良いじゃないですか
 祐一さんも祐一さんです
 紛らわしい…



 はぁ〜
 でも、祐一さんの膝枕…

 羨ましい…
 私も今度耳掃除、頼んで見ようかし
 違います


 はぁ〜








 やっぱりして貰っても良いでしょうか?
 ね、祐一さん♪


(終わり)















(おまけ)



「ねぇ、祐一。さっきの続きは夜にね♪」
「…おいおい、明日寝坊しても知らないぞ」
「その時はあの目覚しがあるも〜ん」
「ば、馬鹿!」


(今度こそ終わり)

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駄目過ぎ!
アホ過ぎ!
でも、読んでくれてありあとやんした〜

それじゃあね〜


…次は誰なんでしょうね(ニヤソ)



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