いたづら秋子さん エッチな下着です(後編の続き)
実は、本来はここまでが後編だったのですが、
文章量が多くなったため一旦切ったのです。
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こと こと
くつ くつ
うん そろそろ 夕食のカレーも 良く煮詰まったようです
味見 ぺろ うん ちょうどいい感じです
「おかーさーん ご飯まだー?」
あらあら
いつの間にか帰ってきた名雪が 催促をしています
「名雪 少しくらい待ってろよ」
「祐一はお腹減ってないの?」
「ちょっと減ってるけど 我慢くらい出来るぞ」
と 祐一さんが名雪をたしなめていますが
うふふ それでは
ちょっと前に聞こえた豪快なお腹の音は どっちだったのかしら?
「はい ちょっと待ってて下さいね 二人とも」
お皿のほかほかご飯に カレーを掛けて
はい できあがり
大きめのスプーンと一緒に 二人の前へ とん
「お待たせ」
美味しいですよ
「わぁ 美味しそうだね」
「ホントだ じゃ 戴きますね」
「うふふ どうぞ」
二人同時に ぱくり
「美味しいよ〜」
満面の笑顔の名雪
そう言ってくれると 私も 作った甲斐があるわ
祐一さんは どうかしら
「ちょっと甘口ですが 祐一さんのお口に合うかしら?」
「いえ とっても美味しいですよ ……でも」
……でも?
「でも なんですか?」
「いえ あの さっき 何で怒ってたんですか」
「祐一〜 またお母さんに 変なことしたんだ」
「ち 違うっ」
「隠さなくてもいいよ 別に」
「ち 違うんだって」
二人のやりとりを眺めながら 私はふと 思案に暮れます
怒ってた?
そう言えば確かに 怒ってましたね 私
それから カレーも辛くするようなことを考えていた気がします
妙ですね いつも私は カレーは名雪の好みに合わせて 甘口なはずですが
何ででしたっけ
あ そうです そうです
エッチな下着が
はひゃ 違います
いえその 違わないんですが
せっかく忘れていたのに ああん もう 祐一さんのせいで 思い出してしまいました
はきゃん もう 意識しないようにしていたのに
あく 柔肌に食い込む この感触が
夕食時だって言うのに 私 こんな いけないわ
背徳の快感
違います
くねくね
あら 心なしか 祐一さんの視線が
じっと私に注目しているような
いやぁ 止めてください
見ないで 見ないで祐一さん
こんなはしたない私を 見ないでぇ
「……あの 秋子さん 結局 何だったんですか?」
あ そうでした
まだ質問にお答えしてなかったんですね
「いえ すみません 単に虫の居所が悪かっただけです」
無難なお返事をしておきます
「……あ そうでしたか」
「本当に ごめんなさいね」
だから だから見ないでください
ううんっ 視線が
くねくね
中に着てるだけで 私 どうしてこんな気分になっちゃうのかしら
……あら?
「はぁ はぁ」
心なしか 祐一さんの吐く息が 妙に荒いような
そんなにカレー 辛かったかしら 変ね 甘口のはずですが
「どしたの祐一 水 持ってこようか?」
心配げに名雪が 祐一さんの顔を覗き込んで尋ねます
すると ぴくん と祐一さんは我に返って
「え? あ いや いい 大丈夫だ」
普段の調子に戻りました
一体 どうしたんでしょうか
あ
まさか
その 私のくねくねしてる姿に
いやぁ もう ああん 祐一さんったら
「ご ごちそうさまでした」
「ごちそうさまでした〜」
あら
私がくねくねしてる間に 二人とも食べ終わってしまったようです
私ったら 恥ずかしいわ
でもなぜか 祐一さんは どこに行こうとも 何をしようともしないで
ただ椅子にじっと座っています
?
今度は何でしょうか
「祐一 どしたの?」
「いや な なんでもないぞ」
まさか また あの
男性の生理現象
ひぃ 祐一さん そんな 私をそんな目で
「そう じゃ 祐一 宿題教えて」
そう言って名雪は 祐一さんの手を引いて 立たせようとします
あ 名雪 ダメですよ 今は
「わっ な 名雪」
「え? どしたの」
ぐいぐい
「分かった 分かったから 自分で立つ」
もう立ってるじゃないですか
違いますっ
私ったら もう 何を
結局 祐一さんは 前屈みのまま
いぶかしげに見てる名雪と一緒に 二階へ上がっていきました
はぁ それにしても
今日はおかしいです
この下着のせいでしょうか
……この下着は 今日限りで 封印ですね
ちょっと残念 ……なはずがありませんったら
*
お風呂 お風呂の時間です
とうとう この下着を外せるときが来たんですね
いそいそ
私は脱衣所にはいると 急いで服を脱ぎました
露わになるあの下着
はぁ ようやく この下着を外せます
なんだか だいぶ汗ばんでしまっているようです
はン それに あの 食い込みも……
前より きつく なっているような
ああんっ もう 早く脱ぎましょう
……と あら
私は脱衣所の大鏡に目が行きました
鏡に映し出される私の肢体
えっと
せくしぃぽーず ……は もうやりません
でも そうね
まだまだ私の身体も 捨てた物じゃ 有りませんね
ほら お肌もまだ つやつや
まだ 若いですよね 若いですよね 私
とん とん 階段の音
きゃん 二人が テレビでも見に来たのでしょうか 二階から降りてきました
まさか また 祐一さんが ここを覗いたりするような事になるのでは
いやん いやですよっ いくら私がまだ若々しいからって
……あら? 何でしょうか 二人の会話が聞こえます
「全く 祐一も お母さんに迷惑ばかり掛けちゃダメだよ」
「いや 俺は」
まぁ 名雪 私のことを 心配してくれているのね
本当に優しい子 ありがとう 名雪
「だって」
「だって何だよ 名雪」
うふふ 大丈夫よ
だって お母さん まだまだ若――
「お母さんももう 若くないんだから」
ガガーン
ひ 酷いわ 名雪……
(終)
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今度こそ、終わりです。
……こちら側は。
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