いたづら秋子さん さくらんぼです


今回は一発ネタ。秋子さんの妄想炸裂。
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 すっかり秋も深まった 10月の土曜日

 私たちは みんなで仲良くフルーツあんみつを食べています

 え……?

 あ はい

 もちろん私の手作りです

 甘さ控えめで作ってみたのですが どうでしょうか

 ぱくぱく

「おいしいよ〜」

 あらあら

 名雪ったら 口の周りもベトベトよ

 うふふ でも そう言ってくれるのはとっても嬉しいです

「本当に美味しいですよ」

 まぁ 祐一さんまで

 有り難う御座います

 私も一口

 はむ

 うん なかなか

「あれ 祐一」

「なんだ」

「さくらんぼ 食べないの?」

「……ああ 実は俺 さくらんぼが嫌いなんだ」

「へぇ そうだったんだ」

 まぁ それは意外です

 祐一さん 好き嫌いはいけませんよ

「名雪 俺の変わりに食べてくれ」

「ううん わたしはいいよ それより お母さんに」

「なんで秋子さんなんだ」

「実はね お母さんはさくらんぼが大好きなんだ」

 いやです 名雪ったら

 確かに その通りなんですが

 あら 祐一さんが 私のことを見ています

 やん 子供っぽいとでも 思われてしまったかしら

 ……確かに 食べてみたい とは 思いますが

 さすがにちょっと はしたないですね

「それじゃあ 秋子さん」

「はい」

「俺のさくらんぼ 食べて下さい」

 ううん どうしましょう

 食べたいのは山々ですが

 さくらんぼ

 さくらんぼ

 祐一さんのさくらんぼ

 さくらんぼ

 チェリー

 祐一さんのチェリー

 ……!?

 祐一さんの…………チェリー!?

「あれ 秋子さん どうしたんですか」

「お母さん 食べなよ きっと美味しいよ」

 祐一さんのチェリーを

 美味しくいただく

 …………えと

 それは つまり

『うふふ 祐一さん そう緊張することはないのよ』

『は はい』

『さぁ 私が優しく教えてあげますね』

『あ あ 秋子さん』

 ……きゃっ

 ひや 違います

「いやぁ」

  がたん タタタタタタタタタタ

 恥ずかしい

 私はつい 両手で顔を覆って その場から逃げ出してしまいました







「……」

「……」

「祐一」

「な なんだよ」

「お母さんになにかエッチなこと言ったでしょ」

「し 知らん お前だって 聞いてたろう」

「うーん なんだろ」

「……このさくらんぼ どうするんだよ」




(終)

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 ええと、まぁ、こんな所で(^^;

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