ゴーゴー蟲娘
作詞:大槻ケンヂ/作曲:本城聡章・筋肉少女帯/SS:水晶宮夢源
とある夏のとある町
そこにある少女がいる
その少女には友達がいなかった
とてもやさしい少女だというのに
どうかあの娘と誰か遊んでくれないだろうか
とてもやさしい少女だから
D坂あたりのゴーゴー・クラブで
今なら蟲娘 貸し出してくれるぜ
踊っておやりよあの娘と
心は天使だから
ああ、あの娘の心は一人ぼっち
どこを見ても自分しかいない
泣き虫な自分しか
ねえ! あの娘の世界は鏡地獄
どちらを見たってイヤな自分
あの娘はいつも謝っている
皆に迷惑かけてしまうから
自分が、泣き虫だから
その娘は思う
―――私は泣き虫だから―――
―――愛されないんだね―――
あの娘は自分が蟲だと気づいた日に
D坂にしゃがんで土下座をしたという
ごめんね あたし蟲だから
愛されないの きっと
どこを見ても一人ぼっち
そこにいるのは泣き虫な自分
ねえ! あの娘の世界は鏡地獄
どちらを見たって蟲だらけさ
だからあの娘は壁を作る
人に涙見せないために
笑顔≠ニいう悲しい壁を
蟲娘のくせにナルシストで
糸を紡ぐぜ
その壁の中で
あの娘はいつも泣いている
一人ぼっちの自分に対して
そして
空の向こうの自分に対して
ねえ! あの娘の世界は鏡地獄
どちらを見たってイヤな自分
ねえ! あの娘の心も鏡地獄
どちらを見たって蟲だらけさ
―――あの娘は、とても泣き虫―――
ソウヨ私 蟲娘ナノ
―――人と遊ぶことさえできない―――
ゴーゴーサエ ウマク踊レナイ
―――なのに、とても優しくて―――
ソノクセ 毒々シイ色
―――誰かあの娘に笑顔≠あげて―――
誰カ 私ヲ蝶々ニシテ
―――あの娘はまだ空の下―――
這イツクバルアノ娘 蟲娘
―――誰も近寄ることができない―――
毒々シイ色シタ イモ虫
―――空の中に行きたいけれど―――
ダメダ 空飛ブ羽ガナイ
―――誰かあの娘に幸せ≠フ羽根を―――
誰カ アタシヲ蝶々ニシテ