いたづら一夜さん その12  ガン=カタ編  リベリオンと言う映画を見ました  ほう  ガン=カタですか 格好良いですね  私も こう 二丁拳銃を 振り回して  そう言えば物置に有りましたね 拳銃  ごそごそ  発見です  弾丸も装填完了 後は 敵が乗り込んでくるのを待つばかりです 「ただいま」  来ましたね では 行きますよ 「ん 母さん え ちょっと うわっ」  情けは無用です 二つの銃口を 十夜に向けて ふぁいや  ぴゅー 「なんだよ水鉄砲なんて 突然 冷たっ」  和服編  そうです日本人なら やはり 和服 「あ そう」  十夜ひどい なんて冷たい反応ですか  ぷんすか いいです 一人で勝手に着ます  確か 押し入れの奥に  きゃあ蜘蛛の巣  ごつん 頭をぶつけました 痛いです 「全く」  あら十夜 来てくれたんですか  さすがは我が息子です 頼りになります 素敵 きゃあ 「いいから 何をすれば良いんだ」  はい ええと そこの衣装ケースを 取り出してください 「はいはい よっと 重いな」  有り難う御座いました それでは 着替え開始 「ちょ ちょっと母さん」  何ですか 「んな いきなり 目の前で脱がなくても」  まあ十夜 お母さんに欲情しては いけませんよ 「そうじゃなくて いや もういい 俺 向こうに行ってるから」  あら  取り残されてしまいました  ええと あっ そうです 和服を着るんです  よいしょ ごそごそ ここを こうして 出来たー  十夜 十夜 着替え終わりましたよ 「はいはい どれどれ って うわっ」  どうですか私の 十二単は  温泉編  ぶるぶる  さすがに冬本番と言った感じで 大変肌寒い日が続きます  どこかに 温まりに行きたいですね 「温泉なんて どうだろう」  あら 温泉 良いですね  この辺の温泉と言えば ご近所に 健康センターのような建物ですが 一応 温泉が有りますね 「そうだね」  今から行くと 丁度良い時間です 「うん、全くだ」  ねえ、十夜 「どうした、母さん」  行きましょうよ 「もちろん」  ほら 早く準備をして 「母さんこそ」  ええと 「ううん」  ダメです いくらご近所にあるとは言え  やはり こたつから一歩も出られません  雪編  あんまり寒いので 雨戸を閉めようと 窓に近づきますと 空からちらちらと 白い贈り物  あら 素敵 初雪が降り始めました  私は思わず 窓を開けて 縁側に出ます  結構な降りです これはきっと 積もるでしょう  積もったら 雪合戦に 雪だるま かまくらに ソリ遊び  夢がふくらみます 寒ささえ 忘れてしまいますね  積もるの まだでしょうか  まだでしょうか  まだかな  まだかな  そわそわ  わくわく  うふふ 「母さん! この寒いのに 縁側で 何してるんだ」  マッサージ編  うーん 肩が凝りました  どうしたんでしょう 運動不足でしょうか  肩をぐるぐる回してみても なんだか 焼け石に水です  十夜 十夜 「あーい」  肩を揉んでくれませんか 「分かった」  ああ ああ 良い気持ちです  はあ 十夜は マッサージが上手いですね  ええと こういう人のことを なんと言いましたっけ  あ そうです 「十夜は テクニシャンですね」 「それはいやだ」