愛の浪漫劇場『お茶目な秋子さんねこねこ編 後編』
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階段を上がっていく祐一さんの腕の中でくつろぐ私
「うにゃ」
はあ こういう温もりは久しぶりです
芯から安心できるような充足感とでも言えばいいんでしょうか
それとも 身も心も男性に預けて 全てを委ねてしまった女の心境
はふぅ うっとり
私もまだ女ですから やっぱりこういうのに弱んです
このまま祐一さんになら全てを って何を言っているんですか私はっ
「うにゃうにゃうにゃ」
はあ はあ
そ そんな 祐一さんに す 全てを委ねるなんて
「……」
抱っこされたまま こうベッドに運んでもらって
私をベッドに横たえた祐一さんは 優しい眼差しで私を見つめて
『秋子さん』
私はゆっくりとかぶりを振って
『いや…秋子と呼んで下さい』
『分かりました…秋子』
そして祐一さんの逞しい腕が私の躰に伸びてきて
『ああ…もう好きにして下さい』
祐一さんは力強くうなずき返して下さって
そして そして
あ ああ ああーっ
「にゃん にゃん にゃん♪」
って声を弾ませてどうするんですかっ
もっと淑やかに声を押し殺して そうじゃありません
「にゃにゃにゃにゃにゃにゃ」
「ん どうした」
はっ
思わず身悶えていた私を 見下ろす祐一さん
え あ ええっと
「にゃあん」
誤魔化すように鳴き声を上げる私
「?」
不思議そうな顔をしてから 祐一さんはまた歩き始めました
ふう ああ もう 私ったら
今の私は一匹の猫さんなんですから 祐一さんにとってもそうなんですよね
メス猫
ぼふんっ 頭が爆発しました
あっ あっ ああっ
い いま気付いたんですけれど それって つまり
・
・
「んっ、んちゅ、んっ、んふ、はぅん…」
祐一の脚の間に顔を埋もれさせ、一心不乱に顔と舌を動かし奉仕する秋子。熟れた裸体を惜しげもなく晒している秋子の首には、鈍く光る首輪が締められている。
「んふっ、ふぁ、はあ…、…ご主人様…ご機嫌はいかがですか?」
口を離した秋子は、恍惚とした表情で、主である祐一の顔を見上げる。
「ん? …ああ」
仰向けに寝そべり、本に眼を通していた祐一は、秋子がいたことに今頃気付いたかのような声を上げた。
「うん…まあまあかな」
祐一は適当に返事を返し、また本に眼を戻してしまう。
「…ん、うぅ…」
それを見て、瞳を曇らせ、切なげにのどを鳴らす秋子。
「ご、ご主人様…あ、あの…」
「ん? どうした、続けろよ」
祐一は秋子の顔を見ないままで言い捨てる。
「あ、あの、あの…わ、私、もう…躰が、熱くて…」
浮かせた尻を左右に揺らし、情欲にひずむ相貌で祐一を見上げる秋子。祐一は本から眼を離し、秋子の情欲に彩られた顔を見た。
「なんだ、もうか?」
秋子はこくん、とうなずく。
「…はあ、はあ、んはっ…ご、ご主人様ぁ…」
秋子は餌をねだるメス猫そのままに、涙声で懇願した。
「はあ…やれやれ」
祐一は憂鬱な溜め息を吐くと、傍らに本を放り、脇に打ち捨てられていた鎖を手に取った。
「来いっ」
そのまま鎖を軽く引っ張る。鎖の先、秋子の首に絞められた首輪が、それにつられて引かれた。
「きゃん」
秋子は釣りあげられた魚のように引き寄せられ、祐一の躰に覆い被さる体勢になる。
「あ、ああ…ご主人様ぁ……」
一瞬、驚いたように瞳を見開いた秋子は、すぐに酔ったようにほほを薔薇色に染め、甘えた囁きを漏らした。
「そらっ」
躰の位置を変え、秋子を組み伏せる祐一。
「あっ」
そのまま祐一は躊躇いなく秋子の体内に押し入った。濡れた粘膜が絡み付く、特異な水音が響く。
「ああっ、あーっ!」
全身を大きく仰け反らせ、かん高い嬌声をほとばしらせる秋子。首輪に繋がった鎖が、軽い金属音を立てる。
「んっ、ぅんっ…! …あっ、はぁっ、ぁはぁ…ご主人様ぁ…」
とろけそうな媚笑を浮かべ、秋子は祐一を迎え入れた。
「……」
祐一は何も言わずに、秋子の躰を揺すり始める。
「ああっ、あっ! きゃああーっ!」
歓喜の啼き声が、秋子の唇をついて出た。
「はっ…あっ! あぁんっ、あんっ、あぁんっ!」
秋子の肢体が快楽に打ち震え、瞳からは愉悦の涙がこぼれる。
「んはぁっ、はぁっ、んぁっ! ぁんっ、んっ、んぁぁっ!」
秋子の細腕が祐一の背に回り、切羽詰まった悲鳴が室内に響き渡る。
「はぁっ、ぁはぁっ、ぁんっ、んっ、うぁんっ、ああぁーんっ!」
祐一が腰を動かすたびに、仰向けになった秋子の胸の上で、豊かな乳房が千切れそうなほど激しく揺れた。
「んぁっ、はぁんっ、ぁんっ、んぁっ、ああっ! …んぅっ…ごっ、ご主人様っ、ご主人様ぁっ…もっと、もっとぅっ、ぅあっ、あっ、ああぁー!」
あられもない嬌声の合間に、秋子は卑猥なおねだりをし続ける。
「ふう…全く、お前は甘えるしか能のないメス猫だな」
言葉で責めさいなめながら、秋子を激しく揺さぶり続ける祐一。
「あっ、はっ、はぅっ! …はふぅっ、ふっ、ぅふぅっ、うぅっ! …はっ、ふぁっ、ふぁいっ!」
祐一の苛烈な注挿に酔いしれながら、秋子は悲鳴のような声で応える。
「あっ、んぁっ、ああっ! あっ、秋子はっ、メス猫ですっ! …んぐっ、ごっ、ご主人様だけの、メス猫ですぅっ!」
・
・
「にゃあああああああああああああ―――――っっっっっ」
「うわっ」
突然私があげた悲鳴にびっくりして 驚きの声を上げる祐一さん
「どうした どこか痛かったのか」
そう言って祐一さんは 私を抱え直して下さいました
「にゃうう」
あ ああ す すみません 違うんです祐一さん
この間読んだ『皆瀬秋子シリーズ38 情欲未亡人第二夜〜隷属淑女〜』の一節を思い出してしまって
はぅ はぅ
ああ もう 私ったら
恥ずかしさでもがもが身悶えていますと 祐一さんのお部屋に着きました
「よいしょ さて取り敢えず」
祐一さんは私をベッドに置くと タオルで丁寧に私の身体をくるみ始めました
「うにゃあん」
なんだか 赤ちゃんみたいで恥ずかしいです
あ そう言えば件(くだん)の本にも 似たようなことが描いてありました
ええっと 確か
・
・
「あ、あの…ご主人様? 何をなされるのですか?」
布団の上に尻もちをついた格好で、脚を大きくMの字に開かされている秋子は、怯えた声音で祐一に訊ねた。
「ん? ああ、ちょっとな」
祐一は曖昧に誤魔化しながら、シェービングクリームとひげ剃りを手に、秋子の正面に陣取った。
「秋子」
「はい。なんでしょうか、ご主人さ…まぁっ!」
言葉の途中で祐一に脚の間の陰りを指で軽く弄ばれ、秋子は裏返った嬌声を上げる。
「はっ、はぅんっ、んっ…ご、ご主人様?」
呼吸を整え、祐一の顔をうかがう秋子。
「秋子のここは、濃くて汚らしいな」
祐一は酷薄な笑みを浮かべて、呟くように言った。
「……っ!」
秋子の整った顔立ちが、廉恥と屈辱で深紅に染まる。
「そ、そんなこと…」
ありません、と言おうとして、慌てて言葉を噤む秋子。主人である祐一に逆らうことは、秋子にとっては禁忌とも呼べる事だ。
「……は、はい…」
恥辱に耐えながら、祐一の言葉に賛意を示す秋子。
「そうだろう」
秋子の返答に満足げに唇を歪める祐一。
実際には、秋子の秘部を覆う繊毛は細く柔らかく、本数も少ない。むしろ幼い少女のように淡く、清廉であったが、敢えて祐一はそう言い切った。
「眼に入ると見苦しいからな、綺麗にしてやるよ」
「えっ?」
祐一は手の平にシェービングクリームを出すと、秋子の秘部に塗りたくり始めた。
「ひゃああっ! あっ、ああっ!?」
得体の知れない感覚に、秋子は太ももを痙攣させ、悲鳴を上げる。
「ほら、動くなよ」
「はっ、あっ、はぁっ…ふぁいっ」
肩を強張らせながら、こくこくと何度もうなずく秋子。祐一は撫でるような手付きで、秋子の秘部にまんべんなくクリームを塗り付けていく。
「…っ、…んっ、んん…っ」
秋子は下唇を噛み締め、懸命に全身を走る感覚に抗う。
「こんなもんか」
そう独りごちると、祐一は秋子の太ももに手を添えて、
「危ないから、動くなよ」
秋子の目を見据え、命令口調で言い放つ。
「はっ、はぁ、ふぁい」
恐怖を感じながらも、心の中では祐一を信頼しきっている秋子は、こくりとうなずいた。
冷たい金属の刃が、秋子の肌に触れる。
「ひぅっ」
掠れた悲鳴を小さく上げながらも、シーツを握り締めてそれに耐える秋子。微かな摩擦音と共に、恥部を覆う繊毛が削ぎ取られていく。
「…うっ、うぅ…はぁ、はぁ」
酩酊に似た目眩を感じ始めた秋子は、唇を噛んで必死に意識を繋ぎ止める。
「…ふう、はあ……あっ?」
秋子は、自分の秘部が濡れ始めていることを自覚し、羞恥で顔を赤らめた。
「……ん、なんだ秋子、感じてるのか」
意地悪い口調で祐一に訊ねられ、秋子の羞恥に拍車が掛けられる。
「…っ、…は、はい…」
掠れた声で返事を返した秋子の瞳から、銀色の雫が一つこぼれ落ちた。
「…よし、もう力を抜いていいぞ」
やがて、秋子にとって永劫とも思える責め苦が終わった。
「…はっ、はああああ〜」
知らず知らずのうちに呼吸を切り詰めていたことに気付き、大きく息を吐く秋子。
「待て、まだ動くな。いま拭くからな」
「は、はい」
祐一はお湯で蒸らしたタオルを持ってきて、こびり付いたクリームを丁寧に拭い始めた。
「あっ、ああっ! あ…あーっ!」
温かなタオルで秘部を撫でられ、快感に喘ぐ秋子。
「ん…綺麗になったな」
祐一は秋子の秘部を見つめ、満足げにうなずいた。
「はっ、はぁ…そ、そうですか?」
「ああ。見てみるか?」
そう言って、手鏡を持ってくる祐一。
「ほら」
脚の間に置いた鏡の角度を調節し、秋子の目に付くように据える。
「……」
秋子は恐る恐る鏡を覗き込み、陰りのなくなった自分の秘部を見た。
「……っ」
秋子の頭の中が、真っ白になる。何に衝撃を受けたのか分からないまま、秋子は自分の意識が揺らぐのを感じた。
祐一は飽きることなく秋子の秘部を見つめている。
「ははは、赤ちゃんみたいだな……フッ」
そう言って、剥き出しの秘部に軽く息を吹きかける祐一。
「ヒッ」
まだ剃毛の衝撃が覚めやらぬ秋子は、ぶるっと大きく尻を震わせた。
「…ん」
しばらく秋子を見つめていた祐一は、ふと悪戯を思い付いた少年のような笑みを浮かべた。
「よし、秋子」
「はい、ご主人様。なんでしょうか」
反射的に返事を返す秋子。祐一は秋子の髪の毛を緩く撫で付けながら、
「お前は、今から赤ん坊だ」
「は?」
祐一の言っていることの意味が分からず、きょとんと聞き直す秋子。
「だから、赤ん坊だよ。言葉を喋っちゃ駄目だし、抵抗もしちゃいけない。…まあ、抵抗はいつもしてないか」
「はあ…分かりました」
納得はしきれなくても、主である祐一の言うことにうなずく秋子。
「よし、じゃあおいで」
祐一に連れられ浴室に入った秋子は、タイル床に座らされた。
「じゃあ、まずは躰を綺麗にしようか」
祐一はそう言うと、秋子の背後に回った。
「あ、あの…?」
振り向き、不安げな表情を向ける秋子。
「だめだめ。いま秋子は赤ん坊なんだから、喋っちゃいけないって言っただろ」
わざとらしく顔をしかめ、秋子をたしなめる祐一。
「は、はい。申し訳ありません」
頭を下げた秋子の髪の毛を軽く撫でてから、祐一は秋子の躰を背後から抱きかかえた。
「あっ」
「それじゃあ、洗うぞ」
可笑しそうな口調でそう言うと、祐一はシャワーからお湯を出し、秋子の背中に掛け始めた。
「熱くないか」
「はい」
しばらくお湯を浴びせていると、秋子の絹肌が鮮やかな桜色に染まる。
「よし」
祐一はお湯を止め、秋子のふくよかな乳房に手を這わせた。
「きゃんっ」
肩を震わせ、微かな悲鳴を上げる秋子。祐一の手の平が秋子の豊潤な乳房を揉み上げ、こねるようにまさぐり始めた。
「あっ、あっ、あんっ…ご、ご主人様…」
祐一は手を止めて、
「ほら、喋っちゃだめだろ」
「あ…はっ、はい」
首を竦めてうなずく秋子。祐一は止めていた手の動きを再開させた。
「ああっ、は…!」
祐一の手の動きが徐々に激しくなり、秋子の唇から漏れる嬌声も、それにつられて高くなっていく。
「あっ、あ…、…はぁ、はぁ、ああ…」
熟れた肢体をくねらせ、恍惚とした表情で身悶える秋子。
「はっ、はぁっ、ぁはぁっ、はぁっ…! あっ、ぁんっ、んっ、んはぁ…!」
祐一は片方の手の平を乳房から離すと、秋子の引き締まった腹部を滑らせて、秘部へと近付けていった。
「はぁ、はぁ、ああ…っ」
祐一の手の動きに気付き、恥じらいながらも快感の予感に躰を打ち震わせる秋子。やがて祐一の指が秋子の秘部に到達する。
「ああっ、あーっ!」
既に濡れそぼっていた秋子の恥部は、祐一の指をやすやすと飲み込んだ。祐一は秋子の体内をかき回すように、指を動かし始める。
「ああーっ! はっ、はあっ、はああーっ!」
全身を大きく仰け反らせ、悦楽に浸る秋子。
「ははは、よく啼く赤ん坊だな」
秋子の耳元で、祐一が囁きかける。
「んっ、んんっ……はぁっ、ふぁっ、ふぁいっ…」
秋子は我に返り、首を竦めて恥じ入った。
「いいんだよ。赤ちゃんなんだから、もっともっと啼いても、恥ずかしくないんだ」
祐一はそう言いながら、乳首を揉みしだく手に力を込め、秘部をかき回す指の動きを早める。
「んあっ! あっ、あーっ! きゃああーっ!」
「ほら、もっと啼くんだ」
荒々しく秋子の体内をかき回しながら、耳たぶを強めに噛む祐一。
「ひゃあっ、あっ、ああっ! はっ、はぁ、はぁっ、ぁはぁっ! …あ、あっ、ああ…!」
じたばたと両脚を振り乱し、快楽に喘ぐ秋子。赤子という暗示に、秋子の理性が薄れていく。
「んぁっ、ぁんっ、んっ、んはぁっ! …ひゃあ、あぁっ、あんっ、あんっ、ああーんっ!」
理性を失い掛けた秋子は、快楽の直中で溺れていた。
「んっ、んぅっ、んああーっ! …んふっ、ふはぁっ、はぁ、ぁはぁ…!」
やがて愛撫だけでは満足しきれなくなった秋子は、首を振り向かせて、祐一の顔を見つめた。
「はっ、はぁ、はぁ…あ、あの、ご主人様…わ、私、もう…」
恥じらいながら、甘えた口調で囁く秋子。
「ほら、秋子は赤ちゃんだろ。赤ん坊はご主人様なんて言わないぞ」
祐一は手の動きを止めないまま、可笑しそうな口調で返した。
「あっ、はぁっ…も、申し訳ありません」
そして、祐一は酷薄な笑みを浮かべ、
「それに、赤ん坊はセックスなんて知らないし、しないはずだ」
「…えっ、ええっ!?」
秋子の表情が、青ざめる。
「ほら、秋子。また喋ってるぞ」
そう言い、秋子の秘部に新たに二本の指を突き入れる祐一。
「あ、あっ! きゃああーっ!」
内ももを痙攣させ、秋子が嬌声を上げながら身悶えた。
祐一の峻烈な攻めが続き、秋子は自分の躰が破裂するような錯覚に陥った。
「あっ、んぁっ、ああっ…! …あっ、あのっ、ごっ、ご主人様っ!」
「……」
何も答えずに、さらに激しく秋子を愛撫する祐一。
「ひゃああっ! ひゃっ、あっ、ぁひゃあっ! …んっ、んぐっ、ごっ、ごひゅひんひゃまぁっ!」
性感を限界まで昂められていた秋子は、呂律の回らない巻き舌で、悲鳴じみた嬌声を上げた。
「ほら、喋るなよ」
そう言いながら、秘部に突き入れた四本の指をでたらめに動かし、秋子の体内をかき混ぜる祐一。
「きゃああああーっ! ひゃっ、ひゃあっ、ぁひゃあっ、ひゃふっ…! …あぁふっ、ふぁっ、ふぁっ…れっ、れも、でも…っ!」
太ももをじたばたと動かし、必死の声音で懇願する秋子。
「でも、なんだ」
祐一は意地悪く訊き重ねる。
「はぁ、ふぁ、はぁ…わ、わっ…わら、私、わたし…ぃっ! …んっ、んもっ、もぉっ…が、我慢が…ぁはぁっ! …んっ…できませぇんっ!」
廉恥と情欲に苛まれながら、秋子が絶叫した。
「どうして欲しいんだ?」
「うぁっ、あぅっ、ああ…! …うぁっ、あぃっ、愛してっ、愛してくらはいぃぃっ!」
秋子の悲鳴が、浴室の壁に反響する。
「はあ…仕方がない子だな、秋子は」
わざとらしく呆れた口調で呟き、祐一は秋子の躰を抱え直した。
「はあ、はあっ、ふぁっ、ふひゃあ…」
くらくらと頭を左右に揺らしながら、秋子は夢見心地で祐一の動作を見つめている。
秋子を後ろ向きに抱きかかえた祐一は、場所を合わせ、
「ほらっ」
一息に秋子を刺し貫いた。
「ああっ、あ―――っっっ!」
同時に、長く響く悲鳴を上げ、秋子の躰が不自然なほどに仰け反る。
「…あっ、あ……はぁぁ」
秋子の躰から力が抜け、緩慢な仕草で頽(くずお)れた。
「ん…なんだ、入れただけでイッたのか?」
「…あ…、……は、ふぁ…い…」
失神し掛けていた秋子は、持ち前の気丈さで顔を上げてうなずいた。
「やれやれ」
祐一はわざとらしく溜め息を吐き、秋子の腹に手を回して引き寄せ、支えるように抱きかかえた。
「秋子は、いけない赤ん坊だな。今から躾してやるよ」
「え…あっ」
祐一は軽く息を吐くと、猛然と腰を動かし始めた。
「ヒッ! きゃあっ、あああっ、ああ――っ!」
絶頂の余韻に浸っていた秋子は、突然の攻めに悲鳴をあげた。
「ひゃうっ、ぅんっ、んんっ! んぁっ、あっ、ふぁっ、あっ、ああーんっ!」
途切れ途切れの嬌声をほとばしらせ、手足をばたつかせる秋子。
「んぁっ、はぁっ、はっ、あぅっ…! …ごっ、ごひゅひんひゃまっ、ひゃっ、ひぁっ、ああ!」
指先まで痺れるような圧倒的な快感に飲み込まれ、秋子は切れ切れに悲鳴を上げ続けた。
やがて、秋子は早々に二度目の絶頂を迎える。
「んっ、んくっ、んぁっ……あっ、ああ――っ!」
ぶるっと大きく躰を震わせ、秋子の肢体が弛緩した。
「んっ…」
同時に、祐一も小さく呻きながら、秋子の体内に熱い精を注ぎ込む。
「あ、あっ…はぁぁ…」
軽く躰を揺すり、体内に生じた熱を心地よく受け止める秋子。
「…ふはぁ…」
秋子は満足げに溜め息を漏らし、陶然と絶頂の余韻に浸る。
「ほら、秋子。休むな」
秋子の腹に手を添え直し、祐一は再び荒々しく秋子の躰を突き貫いた。
「きゃああっ、あっ! あっ、ああっ、ああ…っ!」
不意を突かれた秋子は、悲鳴を上げながら、軽い絶頂を迎えた。
「はっ、はぁっ…ま、待って…ご主人様っ、…す、少し、休ませて…」
唇をわななかせながら懇願する秋子を、祐一は酷薄な笑みを浮かべて見やる。
「駄目だ。これは躾だからな」
そう言い、さらに激しく腰を動かし出す祐一。
「あっ、きゃあっ、きゃああーっ! あっ、ああ、ああああー!」
長く響く秋子の嬌声が、浴室に響き渡った。
・
・
ぼけー
「どうした おい」
はっ 祐一さんの声で我に返りました
「うにゃ?」
気が付くと 私は暖かな毛布に包まれていました
い いま 私は何を
ええと ええっと あ そうです
祐一さんにくるんでいただいて 赤ん坊みたいですねって思って
それでそれで
躾という名目で祐一さんに何度も何度も
ぼけー
って だから呆けてどうするんですかっ
「ちょっと きつかったか?」
祐一さんはそう言って 毛布を緩めて下さいました
あああああ 違う違うんです
私はそんな優しくしていただける女じゃないんです
「うにゃー」
「よし まあ取り敢えず 身体が暖まるまでそうしていろよ」
優しく微笑み掛けて 私の鼻先を撫でる祐一さん
「にゃう」
・
・
祐一さんはベッドを背もたれにして 雑誌を読んでいらっしゃいます
こしょ こしょ
それで無意識なのでしょうか 私ののどの下を撫でて下さっているんですけれど
それが その くすぐったいと言いますか 気持ちよくて
「にゃう〜 ごろごろごろ」
はぅ 身も心も猫さんになってしまったような
「にゃん にゃん にゃん♪」
メス猫 だからそこに戻ってどうするんですか
「うにゃー」
はぁ でも気持ちいいです
さっきも思いましたけれど 猫さんも悪くないですね
「にゃう」
まったりとくつろいでいますと
さわっ ぷにゅ
「にゃあっ」
祐一さんの指が 私の お おっぱいに
「……」
祐一さんは気にせずに雑誌に眼を向けていらっしゃいます
はぅ
もう 気を付けて下さいね祐一さん
さわさわっ
「にゃああん」
ああっ また
さわさわ ぷにぷに
「ふにゃああっ」
あああっ
さわさわ ぷにぷに もみもみ
「にゃあー」
ああーん だ だめですぅ
「にゃん にゃん にゃん」
私の抗議の声も届きません
祐一さんは撫でるように私のおっぱいをまさぐり続けています
「にゃあああー」
ああ あっ だめ だめですってば
ひゃんっ んっ んぁっ
わ 私っ む 胸は弱いんですっ
あ だめっ やっ いやぁっ
お おねがい ゆるして ゆるしてぇぇ
ああ あっ
あ
「にゃあああ〜〜〜〜」
・
・
「ぐ〜 ぐ〜」
祐一さんはお座布団を枕にして 寝入っていらっしゃいます
「ふにゅ ふにゅ にゃうう」
ぐすん ぐすん また私ったら
今度は胸だけでなんて えぅ えぅ
でも泣いている場合じゃありません
今はいい機会です 祐一さんがお休みの間に 下に行きましょう
幸い名雪もまだ帰ってきてはいませんし
「にゃ」
音を立てないようにドアノブを回して 祐一さんのお部屋から出ました
てしてし てしてし
階段を降りて お台所に向かいます
もうジャムもいい具合に冷めているでしょう
ふう はあ ふう はあ 息が切れます
ううっ 二回も祐一さんに その え えっちなことをされてしまったから
はふん
そうこう考えているうちに コンロの前まで来ました
えいっ しゅたっ
流しの上に飛び乗って お鍋に近付きます
白いジャムを覗き込みました
ここまで来て これを食べても元に戻れなかったら 私は卒倒します
「にゃう」
ではいただきましょう
ぺろぺろ もぐもぐ
「……」
変化なしです
ま まさか 本当に効き目がないんでしょうか
もしそうなら 私は一生 メス猫 違います 猫さんのまま
そ そんなっ そんなことになったら
もう祐一さんに愛していただくことが出来ない 違います
ああああっ おろおろ あたふた
ビクンッ
「にゃうっ」
あ
ドクンドクンドクン
き 来ました 猫さんになる前にもあった兆候です
でもよく考えたら 元に戻れるという保証はどこにもないんですよね
あああああっ そう考えたら無謀だったような気がっ
で でも今さら なしには出来ませんし
ドクドクドクドクドクドク
ひゃあああっ こ 怖いですっ
お願いします せめて祐一さんに愛していただけるような動物に 違いますっ
ああ もう最後まで私ったら
うぁっ あっ ああっ
あああ――――ん
・
・
「……んっ」
ほっぺたが冷たいです
床に倒れているみたいですね
「はっ わ 私っ」
慌てて手を見てみますと きちんと指が綺麗に五本あります 人間の手です
「あ ああっ 良かったです」
大きく息を吐いて肩から力を抜きました
ふぅ 一安心
ひんやり
あら なんだかお尻が冷たいですね
どうしてでしょう
大きなおっぱいが眼の下に見えました
その下には むっちりした太ももと 淡い陰りが
って
「きゃあああー」
あ あっ ああっ
わ 私 は は はだ 裸っっっっ
猫さんになったとき服は置きっぱなしだったんですから 元に戻れば裸なのは当たり前ですね
もう秋子ったら 慌てん坊さん♪
って 錯乱している場合じゃありません
服を せめて下着を付けないと
わたわた
「今 声がしたな」
ビクゥッ
階段の上で祐一さんの声がしました
「秋子さん 帰ってきているんですか」
とんとん 階段を降りてくる足音
ひゃあああーっ
ゆ 祐一さんっ どうして寝ていて下さらないんですかっ
わ 私 いま裸なのに 裸なのに 裸なのにっ
ブラジャーどころか パンツも履いていないんですよっ
いえ 裸に自信がないわけじゃないですよ
まだまだいい勝負を出来ると思いますけど 誰と何の勝負ですか 全然違います
あああっ そ そんなことを考えている暇があったら 隠れないと
あわあわ ええっと ええっと
冷蔵庫 戸棚には入れませんし
今さらお風呂場に駆け込むのも無理です
「秋子さんじゃないんですか?」
きゃあああー 絶体絶命ですっ
「あっ ああっ あっ」
おろおろ あたふた
ふと見ると 壁にエプロンが掛かっていました
「あっ」
これですっ
さっ しゅるっ きゅっ
はぅんっ 素肌に冷たい生地が密着して あああああ
で でも 裸よりはいいですよね
「秋子さん?」
「は はいっ」
「あ 居たんですか」
祐一さんが顔を出しました
「返事がないから 違うのかと思いまし た よ」
祐一さんの言葉が変なふうに途切れました
「?」
祐一さんは眼を見開いています
「あっ あき 秋子さん そ その格好」
「え」
言われてみて 見下ろしてみました
普通の白いフリルのエプロンです
下は確かに裸ですけど 胸とかはきちんと隠れているはずです
「はっ」
こ これは 確か『皆瀬秋子シリーズ13 情欲家政婦』に描いてありました
最強悩殺ファッションの一つ
裸エプロン
はわわっ
「あっ あのっ ゆ 祐一さん こ これは」
私が顔を上げると 祐一さんは食い入るよーに私を見つめていました
「秋子さん」
「は はい」
ああっ どうして近付いてくるんですか
「すいませんっ」
がばっっっ
「きゃあ」
やっぱり こうなっちゃうんですね♪
あっ い いえ 喜んでいるわけじゃありませんよ
悦んでいます 字が違います 合っています 違います
ああああ そんなことを考えている間に
はっ あっ はぅんっ
「……………………………………………………………………………………………あん♪」
《完結編に続きます》
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