愛の官能劇場『堕天 後編』
※作中に性描写がございますので、嫌悪感を持つ方、及び未成年の方はご遠慮下さい。
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「ん、んんっ」
祐一さんの舌が、口内をうごめく。
「はぁ、はぁっ…。…あっ!」
息苦しさに思わず口を離すと、今度は首筋を攻められた。
「あっ、あっ!」
力が、抜ける…
ガクン。膝が落ちた。
「おっ、と」
と、祐一さんは黙って私を抱きかかえ、階段を上る。
「ああ…」
祐一さんの厚い胸板が、私を支えてくれている…。
階段を上がりきったとき、
「…あっ。ごめんなさい、祐一さんのベッドのお布団、干してあるんです」
少しでも私の匂いが残っていたらと思い、外に出したのでした。
祐一さんは少し考えると、
「…じゃあ」
え、ここは…、
「な、名雪の部屋で!?」
ガチャッ。ドアを開け、躊躇うことなく入る祐一さん。
少し冷静さを取り戻した私は、
「そんな、いけません。いくら何でも…っ」
ドサッ。ベッドに寝かされ、唇を重ねられて、
「んっ、だ、駄目です、そん、んっ。ああっ」
服の下に、祐一さんの手が入ってきた。
「あ!」
下着越しに乳房を揉みしだかれた。
「あぁ…あ、あ…」
もう何年も忘れていた感覚に酔いしれて…、
「んん…あぁ――…」
一瞬取り戻しかけた理性が、また薄れていく…。
首筋を舐められ、太股や乳房への激しい愛撫を受けて…、
「あぁ、はぁ、あぁ…」
頭の奥が熱くなって…、
「はぁぁ、はぁぁ、ぁあ…」
もう、何も考えられない…。
「あぁ、うぅ〜」
身体中の感覚が、祐一さんを求めている…
「んんっ、うふぅ…」
こんな感じ、初めて…
「ああ、ああぁ」
理性が…飛ぶ……
「ゆ…いち、さん…」
かすれた声で、祐一さんを呼ぶ。
「服を…脱がして下さい…」
……
…今…私…何を言ったのかしら…
祐一さんの手が、カーディガンの裾に伸びる。
「あぁ…」
強引に脱がされ下着が露わになると、祐一さんは、
「うっ!!」
呻いたきり、動きを止めてしまいました。
「…どうなさったんですか…?」
声を掛けると、私を見つめていた祐一さんは我に返った様に、
「あ、いや、その…、すごい下着だなと…」
下着…? 見ると、紫のシルク…いやらしい、今の私に似合いの下着…
ああ、そうでした…さっきシャワーを浴びて着替えたとき、下着も換えたんでしたっけ。
「うう」
うふふ。祐一さんたら、真っ赤になっています…可愛い。
そうです、少しからかっちゃいましょうか。
「ふふっ」
ゆっくり膝立ちになって腕を組んでみせる。乳房の谷間が強調され、祐一さんは目を見開いて見入っています。
「ふふふふ」
組んだ腕を上下に動かすと、乳房が弾むように揺れました。祐一さんは完全に硬直しています。
ジー…ッ。ゆっくり焦らすようにスカートのファスナーを下ろし、
ス…ッ。もっとゆっくりとスカートを脚から抜く。
「…っ」
祐一さんが、一点を凝視して息を飲んでいます。
濡れて、透けているんでしょうね、きっと。見なくても分かります。
「…」
うふふ、祐一さん、声も出さずに見入っています。
「…うおおっ!」
と、祐一さんが覆い被さってきました。
「あっ」
駄目ですよ、まだ…せっかく次の事も考えていたのに…。そう思いながらも、祐一さんの荒々しい仕草に、身体の奥が疼きが大きくなっていきます。
剥ぎ取られるようにブラジャーとショーツが取り去られ、生まれたままの姿にされました。
「あんっ」
祐一さんが身体を離して、素早く服を脱ぎました。
「ああ…」
祐一さんの身体に見とれていると、
「秋子さんっ」
ぎゅうっ。突然胸を強く掴まれ、私は思わず声を上げてしまいました。
「痛っ」
「あ、あっ。ご、ごめんなさい…」
動きを止め、本当にすまなそうに謝ってくれる祐一さん。
うふふ…。
「駄目ですよ祐一さん。焦らされたからって、乱暴にしちゃ。もっと、丁寧に…」
祐一さんの手を取って、ゆっくりと胸に導いていく。
「……」
手の平を乳房に重ね、撫でるように動かす。
「こう…」
優しく、優しく…。すぐに祐一さんも自分で動かし始めました。
「そう、そうです…あぁ…」
ああ…祐一さんの手が、私を触ってくれている…
「…んっ」
唇を重ね、優しく愛撫を続ける祐一さん。
「はぁぁ、はあぁ〜」
祐一さんが、祐一さんの唇が、私の、私の胸に、乳房に…! ああ…
「あぁぁっ。そ、そんなに強く、吸わないで下さ…ぁっ、あっ!」
言葉とは裏腹に、両腕で祐一さんの頭をかき抱く。祐一さんは更に力を込めて吸う。
「あはぁっ! は、はぁぁっ!」
音を立てて激しく吸い上げる祐一さんに、私はもう、もう…
「はぁっ、はぁっ、はぁ…」
祐一さんの舌と唇が、ゆっくりと下にさがっていって…
「あっ、あ、あぁ…」
胸の谷間、おへそ…
「あ、ぁ…」
…はっ!
「だ、ダメですっ」
慌てて脚を閉じ、懇願する。
「そ、そこは、いけません…」
祐一さんは私の脚を抱えて、
「あっ」
舌を下半身全体に這わせ始めました。
「あっ、あぁっ」
腰のまわり、ひざ、脚の指…
「はぁ、はぁぁ、イヤ、イヤ…」
ち、力が抜けちゃう…でも、ダメっ、脚を開いちゃ…う、あぁ…
「うぅ〜、んんっ…はぁ、はぁ〜」
祐一さんは最後にお尻に舌を伸ばして、お尻の肉をかき分けるようにすると、
つん
「っ!!」
不意を突かれ脚から完全に力が抜けた途端、膝を押さえ付けられて、
「あ! あ…」
脚を開かれてしまいました。
「……」
祐一さんに、見られている…
「あぁ…」
「…綺麗だ、秋子さん」
ビリッと痺れるような愉悦が背筋を走りました。
「…あ、はああ」
祐一さんは私の中心に口を近付け、ぐっと力を込めて吸いつきました。
「あっ、あぁぁっ!」
す、吸われて…! ああっ、くぅぅ…!
「はぁ、はぁぁっ」
身体が反り返って、よけい祐一さんの顔に押し付ける形になって、
「あぁっ、あぁっ…!」
すごい…こんな…ああ!
「ああ! ああぁっ!」
中心を吸われながら同時に両胸を強くまさぐられて、私の身体はどんどん熱くなって、
「んっ! ふぅっ、あっ、あはぁぁっ!」
いけない、このままじゃ…
「ゆ、祐一、はっ! さんっ、ま、あぁ! 待って…」
手と舌の動きをそのままに、眼だけこちらに向ける祐一さん。
「待っ、てぇっ! 待って、下さぁっ、い、いぃっ」
あ、あ、もう、ダメっ…
「はぁぁっ! あっ、あっ、あぁ…! あぁ――っ!」
頭の中が白くなって、それと同時に襲い来た浮遊感覚と共に、絶頂に達しました。
「は…ふぅぅ…」
全身が弛緩し、そのままベッドに沈む…。
祐一さんも驚いた様子で手を止めて、
「あ、秋子さん、もしかして…」
「はぁ、はぁ…、言わないで下さい…」
こんな、こんな……恥ずかしい…。
祐一さんは優しく私の髪を撫でながら、
「…秋子さん、大丈夫ですか?」
「…はい…」
…その仕草に、私の中にまた火が点いてしまいます…
「ごめんなさい…私ばかりが気持ちよくなってしまって…」
…祐一さんを見ると、力強く張り詰めています…
「…今度は、祐一さんが気持ちよくなって下さい…」
祐一さんは私を仰向けに横たえました。力の入らない私は、祐一さんのなすがままにされています。
「ああ…」
脚を大きく開かれ、祐一さんに中心を見られています…
「…」
ああ…祐一さんの視線を感じる…
「はぁ、はぁ…ゆ、祐一さぁん、私、もう…」
根負けし、声を出してしまう。
祐一さんは私の脇腹を抱えて、
「…行きますよっ」
そう言い、一息に腰を前に押し進めました。
「んっ」
ぶちゅ。湿った音と共に、私の中に祐一さんが入ってきました。
「っあっ、ああぁぁーっ!!」
思わず身体を仰け反らせ、嬌声を上げる私。
「はっ…あ…! …はぁ、はぁっ」
ああ、ああ…! 祐一さんが、私の中に…! わずかに残されていた迷いも、圧倒的な快感の波に全て忘れてしまいました。
呼吸をするたびに、身体の奥から快楽が噴き出してきます。
「あ、ああ、ああーっ!」
その悦楽に圧倒され、かん高い嬌声を上げる私。
「動きますよ」
「はっ、はぁっ、はぃぃ…」
祐一さんは動き出しました。
「はぁっ、ああぁっ!!」
嬌声。荒い息づかい。結合部から響く湿った音。ベッドの軋む音。
「ぅぅん、うっ、んっ!!」
外からは近所の子ども達の声が聞こえる。
「ひぃっ、あはぁっ、あん、ああん!!」
虚ろな瞳で部屋を見渡せば、名雪のお気に入りのぬいぐるみや、沢山の目覚まし時計が私を見ている。
「あぁーっ、あっ、あっ、あっ、ああっ!!」
ここは名雪の部屋。
「はっ、あぁっ! あぁ、ああ!!」
祐一さん…名雪の恋人。私の甥。
「ふぅっ、うふぅっ、ふはぁ、ああぅぅ」
世界と背徳感が、私を更に燃え上がらせる…
「はぁっ、ああっ、あぁっ!!」
自然と脚が動き、祐一さんの腰を捕らえ…
「あ、秋子、さん?」
「んっ、うん、あはぁっ!!」
唇を重ねた祐一さんの身体を、逃がさないように抱き締め…
「んぐっ、うっ」
「あっ、あぁっ、ああん!!」
自ら腰をぶつける…
「あの、秋子さん、俺、もう…」
「はぁっ、はぁっ、あぁっ!」
何にも、
「あっ、秋子さんっ! お、俺っ!!」
聞こえない…
頭の中が…真っ白に…
「あっ、あっ、あぁっ! あぁぁ―――っ!!」
「うっ! ぐああっ!!」
…ああ…熱い…
「は…ふぅ―――……」
…
……
「はぁ…」
「あ、あの、秋子さん…」
見ると、心配そうな顔をしている祐一さん。
「…ごめんなさい。俺、秋子さんになんてことを」
「……」
「あの、俺この家出ていきますから」
え? 祐一さんが…この家から…。
……いや。
「駄目です」
「で、でも…」
「いいんです。ここにいて下さい」
祐一さんの手を握り、言葉を紡ぐ。
「私達のために…」
これは詭弁。…本当は、私の側に居て欲しいから…
「秋子さん…」
…祐一さんの大きな手を握っていて、また身体に火が点いて……
「……」
時計を見ると、十一時半。名雪は、お昼過ぎまで帰ってこないと言っていました。
「…あの、祐一さん」
「はい?」
「…もう一回、しましょう…」
「え」
言って、私は祐一さんに覆い被さった。
「う…、あ、秋子さ…んっ」
私は戸惑っている祐一さんに唇を重ね、身体を押し付けました。すぐに祐一さんも火が点き、私の身体に手を這わせてきました。
「うふふ…あんっ。もう、祐一さ…あぁん」
私の身体に、指先をなぞる様に這わせる祐一さん。
「あっ、あん。もう、やめて下さぁい…」
祐一さんは指を止めて、
「やめていいんですか?」
悪戯っぽい顔で訊いてくる。
「ああん…祐一さんの意地悪…」
祐一さんの指がまた動き出しました。
「あん。はっ、はぁっ」
私は祐一さんの上に跨り、
「はぁ…じゃあ、行きますよ」
「はい」
快楽の予感に目眩をしながら、場所を合わせて、ゆっくり腰を下ろしていきます…
ぶちゅ
「んはあぁっ!」
つま先まで痺れるような快感が身体中を駆け巡りました。
「は…あ」
ゆっくり息を吐いて、祐一さんをより深く迎え入れます。
「う…動きますよ」
「はいぃ…」
虚ろに応える私の腰を掴み、祐一さんは動き始めました。
「はっ、はぁっ」
祐一さんの一突きごとに、私の身体は人形のように揺れてしまいます。
「ああ、ああっ」
私はもう、何も考えてはいませんでした。
「ふぅ、はぁっ、あああっ」
ただ快感を、
「んんっ、はっ、ひぃっ」
より深い快楽を、
「祐一さぁん、あん、あん!」
祐一さんに求め、
「あっ、あっ、ああーっ!」
腰を降り続けて、あっと言う間に私も祐一さんも果ててしまいました…
…
「…はぁ、はぁ…」
「はぁ、はぁ…」
祐一さんの胸に顔を埋め、荒い息を整えます。
「…」
「…」
…見つめ合い…互いの身体に火が灯って…
「…秋子さん」
「はい…」
祐一さんが私の上に覆い被さり…
「ああ…」
唇を重ね、舌を絡ませ合う…
「んむ、んん…はぁぁ…」
求め合い続けた…
いつ名雪が帰ってくるのか分からない緊張感が、さらに私達を熱く燃え上がらせました。
私と祐一さんは、気が狂いそうなほどの激しさで互いの身体を求め合い…。
なんども、なんども…数え切れないぐらい、私の中は祐一さんでいっぱいになりました。
…結局、名雪は夕方過ぎまで帰ってきませんでした。
私も祐一さんも既にシャワーを浴び、何事もなかったように振る舞っていました。
・
・
夜。私は湯船に浸かりながら、今日のことを考えていました。
「……」
…名雪、ごめんなさい。謝って許してもらえることじゃないのは分かっているんです。
「…私が悪いのだから…」
ちゃぽん。湯が音を立てました。
祐一さんにもひどいことをしてしまいました。誘惑して、自らを慰める道具にしてしまうなんて。
「……」
私は、どうすればいいんでしょうか…。
考えていると、浴場のドアが開きました。
「え…。ゆ、祐一さん?」
祐一さんが立っていました。
「……。秋子さん」
ビリッ! …あ、ああ…また、電気が…
理性が頭から消えかかっています。
「い、いけませんよ…祐一さん…」
口でそう言いながらも、身体は反応してしまっています。
ざぶん。祐一さんが湯船に入ってきました。
「……」
そのまま祐一さんは近付いてきて、私を抱き締めました。
はぁ、はぁ…頭が熱い…
「あ、あぁ…ん…、…名雪に聞こえますよぅ…」
祐一さんの鼓動が伝わってきて…
「もう、寝ています」
ああ…もうだめ…
「ああん…」
理性が、飛んでしまいました…
…もう、どうでもいいわ…
…堕ちていく、私の心…
ざばっ。抱き締めたまま、立ち上がる祐一さん。
「身体、洗いましたか?」
「いえ、まだ…」
「そうですか。じゃあ、俺が洗ってあげますよ」
祐一さん、楽しそう…
「ええ…、お願いします…」
私も、楽しみです…
祐一さんに、背後から抱きすくめられる。
「ああ…」
祐一さんの手が私の身体をまさぐる。
「あっ、ああん、ゆ、祐一さぁん、いけませぇん」
「いいから、いいから」
祐一さんの熱い息が私の首筋にかかる…
祐一さんの大きな手が私の乳房を揉み上げる。
「あっ、あん。…もう、さっきから同じところばっかり…あ、あん」
あぁ…とろけそう…
「そうですね。じゃあ」
言って、中心に手を伸ばし、
「あっ、あ! …そ、そこは、っ!」
手を滑らせる祐一さん。
「はぅっ! はぁっ、だめです、よぅ」
びくんびくんと身体を弾ませる私。
「ダメじゃありません」
そう言って、指を入れる祐一さん。
「っ、あぁーっ!」
中心が掻き混ぜられる。
「はぁっ! あっ、い、いやぁぁ、ゆるしてぇ」
「秋子さん、可愛いですよ」
「あっ、あっ、あぁーっ! あ―――…」
私は絶頂に達しました…
「秋子さん、横になって下さい」
「はい…」
浴場の床に仰向けに転がる私…
「あの、何を…?」
「マッサージです」
そう言って、私の身体をさすり始める祐一さん。
「あ、ああ…」
さすり、さすり
「うぅ〜…んんん…」
ああ…
「気持ちいいですか?」
祐一さんの声が、遠くから聞こえる…
「ええ…とっても…」
身体の奥が、熱い…
「…はぁ…はぁ…」
疼きが、止まらない…
「うう…あああ…」
脚が自然に擦り合ってしまう…
「…あ、あの、祐一さん…」
「はい」
「わ、私…もう…」
祐一さんは意地悪な微笑を浮かべ、
「もう、何ですか」
「その…か、身体が…」
「身体が何です」
そう言いながら休まず手を動かす祐一さん。
「はっ…あ、熱くて…はぁっ」
「熱いから何ですか」
「ああっ…祐一さんの、い、意地悪…」
「秋子さんがはっきり言ってくれないからです」
お腹をさする祐一さん。
「ああ、イヤ、イヤぁ…」
堪らず身体を起こそうとすると、
「おっと」
ぎゅっ。左手で私の両手首を押さえ付ける祐一さん。
「あっ、祐一さん?」
「ダメですよ秋子さん。大人しくしていて下さい」
余った右手で身体を弄られる。
「ああっ、ああ…」
祐一さんの手が、激しく私の身体を弄ぶ。
「あっ、あぁっ、あ、あっ! んっ!」
ビクン、ビクンと跳ねる私を楽しそうに見やり、
「秋子さん、可愛いですよ」
「あっ、あっ、あんっ」
「はぁっ、ゆ、祐一、さ、んんっ、はあっ」
息も絶え絶えに祐一さんを呼ぶ…
「今度は何です」
あ、あ、わ、私、また…
「ひぃっ、い、イヤ、お願、い、あっ、や、やめっ、て、えぇっ」
頭の奥が、変…
「うっ、うふぅっ、ふぅっ、はぁっ! あぁ――っ!」
パキィ――――――……ン……
「あ――――…」
…いま…私のなかで…
「は…あぁぁぁ」
…なにかが…はじけた…
「………」
…もう…もどらない……
「…秋子さん?」
脱力した私の顔を覗き込む祐一さん…
「はぁ…ひどいひと…」
手を付いて身体を起こし、
「はぁぁ…、ん、むぅっ」
抱き付き、唇を奪う。
「う…んむ、ん…」
湿った音と共に互いの舌が絡み合う。
「ぅ…ふぅ、んん…む」
身体全体を擦り付けるように押し付けていると、祐一さんの手が乳房にあてがわれた。
「ぁふ…うぅ」
ぐいぐいと揉み上げられ、あっと言う間に耐えきれなくなった私は、
「…は…あぁ…祐一…さん…、…愛して…」
恥ずかしげもなく懇願する。
「…秋子さんっ」
言って、私の身体に覆い被さる祐一さん。
「あぁ〜」
祐一さんは、私をうつ伏せに寝転がらせると、私の左脚を持ち上げて肩に担ぎました。
「あ、あ…」
太股が完全に開かれ、それだけでもう私は気が狂いそうなほど感じています…
「行きます」
祐一さんが腰を前に出し、
ぢゅぶっ 湿った音がして繋がりました。
「っ、ひぃぃーっ」
あまりの快感に、悲鳴のような声を上げる。
「うぅ〜、あぁぁ、ふぅっ、んんっ」
中を掻き回すように腰を動かす祐一さん。
「はぅぅっ、ああぁっ」
陶然と喘ぐ私…
「…じゃあ、大きく行きますから」
「…んっ、うん…んっ…」
私が頷いた途端、中をぐりっとえぐられる様な感覚が来た。
「ひぁ―――っ!」
脚を突っ張って悶える私。祐一さんは暴れる私の脚を引き寄せ腰をぶつけてくる。
「うぁっ、ひぃぃっ! はっ、…うぁぁ! …ひぅっ、くひぃっ!」
断続的に続く感覚に、私はただ喘ぐしかなかった。
「うぅー…、はぁぁっ! はぁぁ――っ!」
皮膚という皮膚が、快感に染め上げられていくような感じ…
「ひゃぅっ! う…あぁぁっ!」
少しでも気持ちよくなるように腰を自分から動かし、快感を求める…
私の中で動いている祐一さんの先端が子宮口に当たった瞬間、頭の中でばんっと音がし、全身が弾けました。
「ひっ、きゃああぁぁ―――っ!」
髪の毛の先端まで届くような快感に、思わず悲鳴を上げる私。
「…あ、秋子さん? あの…大丈夫ですか」
動きを止め、心配げに声を掛けてくれる祐一さん。
「…、……は…い」
身体を痙攣させ、かすれた声で返事をする。
「……」
祐一さんが逡巡しています…やめようか続けようか、迷っているんですね…
「…続けて下さい…」
「え…」
…こんなところでやめてしまうのは勿体ないですから…
「でも」
まだ迷っている様子の祐一さん。
「んんっ……はぁ…」
私は、誘うように腰を動かし始めました。
「う…っ」
祐一さんも動き始めました。
私を気遣う余裕がなくなってきたのでしょうか、祐一さんの動きが激しくなっていきます。
「はぁっ、ふぁっ、んっ、んふぁっ」
祐一さんの先端が子宮口をえぐるように動き、
「はぁっ! んんっ、はあぁっ! あぁ、あぁ――!」
繋がった部分が擦り付けられ、
「うぅあぁぁっ! っく、ひぃあぁ―――っ!」
あられもない嬌声を上げ、悶え続ける私。
「はっ、はぁっ! あー、あーっ! あぁーっ!」
なんどもなんども絶頂に達し続ける…
「…うぅ、うぁぁ――っ! ん、んんっ、はぁぁぁーっ!」
ああ……頭が…壊れる…
「…あ、秋子さん…! 俺、もう…」
やけに遠くから聞こえる祐一さんの声に、私はなんの抵抗もなく頷きました。
「アッ! …あぁ…、うっ、…来、て…ヒッ!」
絞り出すような私の返事を聞き、祐一さんはさらに動きを大きくしました。
「んぅっ! …アッ! …きゃぁあぁ―――っ!」
…身体が、身体が弾け飛びそうです…
「ヒィ――ッ! うぅ…あぁーっ!」
爪がタイル床を引っ掻き、がりがりと音を立てる。
「アァ――ッ、アァァ―――ッ! …ぁ、あ、…あぁぁ―っ! ゆっ、ゆう、いちさぁっ、んっ!」
…もう、もう、死んじゃ……!!
「あ、あっ、アァァ―――ッ!」
…頭の中が真っ白に………
「…うっ!」
…んっ… …あぁ…熱い……
「ぁ――……」
「…う…」
……目が覚めたら、朝でした。
私も祐一さんもあのまま気を失い、お風呂場で一晩明かしてしまいました。
お風呂場の床に座り、朝日を浴びてぼんやりしている内に、また祐一さんの手が私の身体に伸びて…
結局また愛し合って…
朝ご飯を食べて、その後夕方までぐっすり眠ったら名雪が珍しがっていました。
そして…その夜も…次の日の夜も…毎晩毎晩、貪るように互いの身体を求め合い、何度も重ね続けて…どんどん激しさが増していって…。
名雪が陸上部の部活で家を空けたときは、朝から服も着ないで、ご飯も食べずに、愛し合い続けました。
「…秋子さん、もう夕方ですよ」
「……はぁ…。お腹が空きましたか?」
「いえ。でも、買い物とか…うっ」
私は祐一さんに身体を絡み付かせ、唇を奪います。
「ん、んん…、なら、いいじゃないですか。…そんなことより…」
「…う…、秋子さんっ」
私に覆い被さり、激しく愛撫し始める祐一さん。
「あ、あ、あぁん…」
……そうして、時は流れて……
・
・
朝です。今日は始業式。
名雪と祐一さんは、お寝坊したみたいです。
バタバタバタ。
「名雪ーっ、お前がいつまでも寝てるから悪いんだぞっ」
「だって、祐一が昨日なかなか眠らせてくれなかったから…」
「こらっ、何を言い出すんだっ」
あらあら。二人とも昨日はお盛んでしたからね。
私は聞こえなかったふりをして、
「お早うございます。朝ご飯は?」
「無理ですっ」
名雪は哀しそうな顔をして、
「えーっ。祐一、朝ご飯を抜くと身体の調子が出なくて良くないんだよ」
「誰のせいだっ」
「祐一のせい」
「あのな」
靴を履き替え、急いで表に出ていく二人。
「あっ、そうだ。お母さん、わたし今日は陸上部の会合があるから、遅くなると思うよ」
「ええ、わかりました。…祐一さん、聞いていましたか?」
「はい」
「そういうことですから、早めに帰ってきて下さいね」
「わかりました」
アイコンタクト。
名雪は何も気付かず、
「祐一、ちゃんとお母さんを守ってね」
「任せておけ」
「うん。…あっ、もうこんな時間。それじゃお母さん、行ってきまーす」
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
駆けていく二人。
祐一さん…今日はゆっくり楽しめますね。
祐一さんが帰ってきたら、どんな格好で出迎えてあげようかしら。
でも、まずはお仕置き。
昨日の夜は名雪と楽しんでいたようですけど、あなたは、私の物なんですから…
勝手に私以外の女と身体を重ねたなんて、許せません。
……あなたは私の物。誰にも、名雪にも渡しません。
……愛しているわ…私の祐一…
愛の官能劇場『堕天』 完
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星牙でございます。
マキ「マネージャーの小原マキです」
…コレに関しては、あまり話すことはないんだけどねえ…。取り敢えず、加筆修正が大変でした…。
マキ「まあ、二年も前の文章じゃしな」
それもあるし、病んだ秋子さんを書くことへの抵抗みたいなものもあった。…まあ、全ては『昇天』を読んでいただいた後に…。
お読みいただきありがとうございました。
マキ「それでは、ご機嫌よう」
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