愛の劇場 『あゆずきんちゃん』
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昔、むかし。ある処に女の子がいました。
その女の子はいつも『うぐぅ、うぐぅ』と言っていたので、皆からは『あゆずきん』と呼ばれてとても可愛がられていました。
あゆ「うぐぅ、どうして」
ある日のこと、あゆずきんちゃんはお母さんにお使いを頼まれました。
秋子「あゆずきんちゃん。すみませんけれど、私の作ったたい焼きとジャムを森の外れに住んでいるお婆さんに届けてきてもらえないでしょうか」
あゆ「たい焼きっ!?」
あゆずきんちゃんはたい焼きが大好きです。
あゆ「うぐぅ、美味しそう」
お母さんの手作りのたい焼きは美味しそうで、あゆずきんちゃんはもううぐぅまっしぐらとゆー感じです。
秋子「あらあら。食べても構いませんけれど、その時はたい焼き一つに付きジャム一瓶を食べて貰いますよ」
あゆずきんちゃんは顔面蒼白になりました。
あゆ「う、う、うぐぅっ、ボク絶対食べないよ。誓うよっ。い、行ってきまーす」
秋子「はい、行ってらっしゃい。寄り道して遅くならないようにね」
あゆ「はーい」
あゆずきんちゃんは元気に駆けていきました。
森の中は木々と葉に遮られて陽の光が届きません。
あゆ「うぐぅ、暗いよう、怖いよう」
しばらく行くと、狼が現れました。
あゆ「うぐぅぅぅっっ!!」
久瀬「フン、何だ。誰かと思えばうぐぅ娘ではないか。私はガキには興味が無い。見逃してやるから、私の視界からさっさと消えろ」
何という言いぐさでしょう。あゆずきんちゃんも真っ赤になって怒っています。
あゆ「うぐぅ、ボク子どもじゃないよ! それにうぐぅ娘でもないよっ!」
狼は聞く耳持たずという顔です。
久瀬「全く、うるさいガキだ。行けというのが…ん、貴様その荷物は何だ。どこから盗んできた?」
あゆ「盗んできたんじゃないよっ! これはお婆ちゃんへのお届け物だよっ!」
久瀬「何っ、あの方への貢ぎ物!?」
このセリフでお婆ちゃん役がばれてしまいましたね。
久瀬「ほほーう、そうか…(ギラリ)」
あゆ「う、うぐぅ、その顔すごく怖いよ」
暫くして、狼が言いました。
久瀬「…お嬢さん、先ほどは失礼した。お許し願いたい」
あゆ「な、なに急に…」
久瀬「はっはっは。まぁ気にしないでくれたまえ。それはそうとお嬢さん、君は森の西にある草原の事を知っているかい?」
あゆ「うぐぅ、知らないよ」
久瀬「なんて事だ! 実はその草原には美しい花々が咲いているんだ。そこのお花を摘んでいけばお婆様もきっと喜んで下さるよ」
あゆ「うぐぅ、でもお母さんに寄り道しちゃいけませんって言われてるんだよ」
久瀬「大丈夫さ。急いで行って、お花を摘んですぐに向かえばそう遅くはならないよ」
あゆ「うぐぅ、そうかな。大丈夫かな」
久瀬「そうとも!」
あゆ「じゃあ、行ってみようかな! 狼さん、ありがとう!」
あゆずきんちゃんは行ってしまいました。
久瀬「フフフ、単純な小娘だ。さあ、行くぞ! 待っていて下さい、佐祐里さーん!」
狼はお婆さんの家に向かって矢のように走り出しました。
狼はあっと言う間にお婆さんの家に着いてしまいました。
久瀬「ふぅ…」
コンコン。狼は呼吸を整え、ノックをしました。
佐祐里「はーい。どなたですかー?」
久瀬「佐祐里さん。貴女の騎士(ナイト)、久瀬ただ今到着しました」
バカか、テメェは!!
佐祐里「はいー?」
久瀬「はっ! しまった、いつもの癖で…。あ、いや、間違えました。あ、アタシあゆずきんですぅ。お母さんからのお届け物を持って来ましたぁ」
テメェ、それあゆのつもりとか言うんじゃねぇだろうな!!
佐祐里「あははーっ、ご苦労様ですー。今鍵を開けますからねー」
嗚呼、何故貴女も信じるのですか?
カチャ。
佐祐里「どうぞー」
久瀬「はぁーい(ハート)」
祐一(クッ! 野郎、もう許せねぇ! ぶっ殺してやる!)
北川(待て相沢! 早まるな!)
祐一(止めるな北川! 俺はハートマークつける奴だけは許せねぇんだ! 頼む、武士の情けだ!)
北川(俺もお前も武士じゃねーだろ!)
祐一(奴を、奴を殺させてくれえぇっ!!)
北川(今回は俺達は出番は無いんだ、諦めろ!)
祐一(うおおっ! …はぁ、はぁ。ち、畜生…)
バターン! そうこう言っているうちに、狼はお婆さんの家のドアを開け放ちました。
久瀬「ふははははーっ! 佐祐里さん、貴女の久瀬ですよぉぉ!」
佐祐里「きゃあぁぁーっ!!」
本気で怖いぞ、コレ。
久瀬「はぁぁ、はぁぁ。ああ、佐祐里さん、貴女は何て美しいんだっ。もう食べてしまいたいぃ!!」
佐祐里「あははーっ。佐祐里はあんまり美味しくないですよー」
貴女はこんな時でもペースを崩さないのですね。
久瀬「うおおぉーっ! もう我慢出来ん! ガオー!」
佐祐里「あれーっ」
パク。ゴクリ。
祐一(あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! やっぱり納得できねー!)
北川(耐えろ、相沢! もう少しの辛抱だ!)
祐一(はぁ、はぁ、…ああ、そうだな)
久瀬「…うおおおぉぉっっっ!! うぅーまぁーいぃーぞぉーっっ!!」
何故か巨大化して叫ぶ狼。
久瀬「まったりとしていて、それでいて(以下、300行省略)。素晴らしい、さすが佐祐里さんっっ」
佐祐里(あははーっ、そんなことないですよー。佐祐里はちょっと頭の悪い普通の女の子ですー)
久瀬「はぁ、佐佑里さん。僕らはやっと一つになれたんだね…」
薄気味悪いことを言っています。やばいです。
久瀬「ふう。満足、満足。さて、帰るとするかな」
と、帰ろうとして、
久瀬「む、そう言えばそのうちうぐぅ娘がやってくるのだったな。ついでに食ってやるとするか。デザート代わり程度にはなるだろう」
そう言うと狼はお婆さんのベットに潜り込みました。
久瀬「おおぉっ。佐祐里さんの香りがぁぁ…スーハースーハー」
狼はどんどん壊れていきます。もう止められません。
さて、あゆずきんちゃんはそんな事など露知らず、西の草原でお花摘みに夢中になっていました。
あゆ「…あっ! いけない、もうこんな時間。急いでお婆ちゃんの家に行かなくちゃ!」
あゆずきんちゃんは大急ぎでお婆ちゃんのお家に向かいました。
あゆ「ふう、はあ。やっと着いたよ」
コンコン。
久瀬「誰だ」
あゆ「お婆ちゃん、ボクあゆずきんです。お母さんにお使いを頼まれてきました」
久瀬「よし、入れ」
あゆ「…? お婆ちゃん、遅れてきたから怒っているのかな」
ガチャ。あゆずきんちゃんはドアを開けました。
あゆずきんちゃんがお家の中にはいると、中は真っ暗でした。
あゆ「あれぇ。お婆ちゃん、どうしてカーテンを閉め切っているの?」
久瀬「フッ。年寄りに日光は毒だからな。もっとも佐祐里さんには関係ないが」
あゆ「お婆ちゃん、どうしてそんなにお眼々が大きいの?」
久瀬「フッ。それは佐祐里さんの美しい姿を見つめるためさ」
あゆ「お婆ちゃん、どうしてそんなにお耳が大きいの?」
久瀬「フッ。それは佐祐里さんの美しい肉声を聞き取るためさ」
あゆ「お婆ちゃん、どうしてそんなにお手々が大きいの?」
久瀬「フッ。それは佐祐里さんの美しい身体を強く抱き締めるためさ」
あゆ「お、お婆ちゃんって、ナルシストだったの…?」
久瀬「フッ。質問は終わりか、あゆずきん?」
あゆ「え、えぇっと、お婆ちゃんはどうしてそんなにお口が大きいの?」
久瀬「フフフ…。それはな、佐祐里さんを美味しく食べるためだ! 断じて貴様如きを食うためではないぞ!」
あゆ「うぐぅぅーっっ!!」
パク。ゴクリ。
久瀬「…フン、やはりこんな程度か。所詮はうぐぅ娘、味も肉付きもうぐぅと言ったところか」
あゆ(うぐぅ、ボクうぐぅじゃないよっ!)
久瀬「フッ、デザートにもならなかったな。…ん、これはうぐぅ娘が持って来ていた届け物か。どれ、一つ頂くとするか」
もぐもぐ。狼はたい焼きを食べました。
久瀬「ほう、これは旨いな。もう一つ」
もぐもぐ。
久瀬「うむ、素晴らしい。こっちは…ジャムか。これも期待できそうだな」
ぱく。狼はジャムを一口食べました。それは秋子お母さん特製ジャムだったのです。
久瀬「!! ぐはぁぁっっ!!」
ドサッ。狼はその場に倒れました。いい気味です。
後に秋子お母さん曰く、
秋子「食べ合わせが悪かったんですね、きっと」
違うと思いますよ。
久瀬「ぐおお、ぐおお」
狼がいびき…ではなく、苦悶の声を上げてのたうち回っています。
舞 「…」
丁度その時、お婆さんの家の前を狩人さんが通りかかりました。この狩人さんは何故か鉄砲ではなく西洋剣を下げています。
舞 「…佐祐里の声じゃない」
狩人さんが家の中に入ってみると、狼が床に転がっています。
久瀬「ううう、誰かぁ」
舞 「…」
チャキッ。狩人さんは狼を無言で叩き切ろうと剣を振り上げました。
久瀬「はっ! お前は川澄! ま、待て、何をする気だ!」
舞 「無論、斬る」
久瀬「ひぃー!」
その時、狼のお腹から声が聞こえました。
あゆ(うぐぅ、待ってー)
佐祐里(舞、待って下さい)
狩人さんは手を止めました。
舞 「佐祐里、大丈夫」
佐祐里(あははーっ、大丈夫ですよー。それで出来れば助けて下さると嬉しいんですけどー)
舞 「わかった」
チャキッ。狩人さんは再び剣を構え、横に振りました。
久瀬「ヒャアー!」
ヒュン、ピッ。
久瀬「はうっ」
見事狼のお腹は切り裂かれ、中から元気なお婆さんと元気じゃないあゆずきんちゃんが出てきました。
佐祐里「あははーっ。舞、ありがとうございますー」
あゆ「うぐぅぅ、怖かったよう」
久瀬「はう、はうぅ」
舞 「…こいつはどうする」
久瀬「嗚呼、佐祐里さん。どうか御慈悲を…」
佐祐里「そうですねえ。可哀想ですから、許してあげましょう」
久瀬「おおっ! 佐祐里さん、貴女はやっぱり私のことを愛していたのですねっ」
ピクリとお婆さんの頬が引きつり、可愛いおでこにバッテンマークが浮かびました。お婆さんは笑顔のまま、
佐祐里「と、思いましたがやっぱりお仕置きですねーっ」
久瀬「がーん!! 何故ですか、佐祐里さーん!」
当然でしょう。
佐祐里「あははーっ。狼さんはお腹が空いていたんですよねーっ。それじゃあ」
久瀬「?」
佐佑里「この秋子さん特製ジャムを召し上がっていただきましょうー」
お婆さん、容赦無しです。頼もしいですね。
久瀬「!!」
あゆ「う、う、うぐぅぅっ!?」
佐祐里「あははーっ。舞、しっかり狼さんを押さえていて下さいねー」
舞 「はちみつクマさん」
ガシィ! 狩人さんは狼を押さえつけ、口を開かせました。
久瀬「や、止めて! 止めて下さい! そっ、それだけは…ひぃぎゃああああああ――っっ!!!!」
佐祐里「あははーっ」
朗らかな微笑みを貼り付かせたまま、一歩一歩近付いていくお婆さん。その姿はさながら死刑執行人の如しです。
あゆ「うぐぅ。ボク耳塞いでるね」
久瀬「ひぐっ、ひぎっ…! すっ、すいません、ごめんなさいっ…も、もう逆らいません、許して下さいぃっ」
もう誇りも尊厳もかなぐり捨て、懇願する狼。しかしお婆さんはにこにこと微笑んで、
佐祐理「遠慮はご無用ですよー。さあ、お召し上がり下さーい」
オレンジ色のジャムが入ったビンがゆっくり傾けられていきます。
久瀬「やっ、やっ、やぁっ! や、やめやめやめ」
どぼどぼどぼどぼ。
久瀬「ぅおぶぅぅぅっっっ!!!」
狩人さんが素早く狼の鼻をつまみ、狼ののどの奥にジャムが流し込まれていきました。
久瀬「ぐぇおおぉぉっっっっ!」
一瓶が空になりました。
佐祐里「あははーっ。まだ一瓶目ですよーっ」
久瀬「…はぁ、はぁ、や、止めて…」
佐祐里「あははーっ。第二弾、行きましょうかーっ」
どぼどぼどぼどぼ。
久瀬「ぎゃぐぁぁぁぁっっっ!!!」
どぼどぼどぼどぼどぼどぼどぼどぼどぼどぼ
久瀬「ぎぎょぉおおぉっっっ!!!」
ガクッ。狼は気を失いました。
佐祐里「あははーっ、なに気絶なんかしてるんですかー。あゆずきんちゃん、バケツに水をくんできて下さい」
あゆ「うぐぅ」
バシャアッ。あゆずきんちゃんに水をかけられた狼は目を覚ましました。
久瀬「うっ、ぷはっ」
佐祐里「あははーっ。さあ、三瓶目ですよー」
久瀬「や、止め…ぐっ!」
狼は口をこじ開けられて、
佐祐里「あっはっはーっ。なんだかとっても楽しいですねー」
どぼどぼどぼどぼ。
久瀬「ぐぶるぉああああッッッ!!」
佐祐里「あははーっ、まーだまだありますからねーっ。お腹一杯食べて下さいーっ」
もう楽しくてしょうがない、と言わんばかりの笑顔で微笑むお婆さん。
久瀬「はぁ、はぁ。…いっそ、殺して下さいぃ」
佐祐里「あははーっ、駄目ですよお。命を奪うなんて事、佐祐里には出来ません」
久瀬「はぁ、はぁ、…誰かぁ、助けてくれえ」
佐祐里「あははーっ。誰も助けませんよー」
笑顔のまま『あははーっ』と言い続けるお婆さんに、あゆずきんちゃんは本能的な恐怖を覚えました。
あゆ「うぐぅ。お婆ちゃん、怖い」
佐祐理「あははははははははははははははははははははははははははーっ」
狼は一ダースあった秋子お母さん特製ジャムを全て食べてしまいました。
久瀬「…」
狼は物も言わず床の上でビクン、ビクンと痙攣し、顔の色も赤、青、黄色、白と変わっていっています。
佐祐里「あははーっ。狼さん、幸せそうな寝顔ですねーっ」
あゆ「うぐぅ、ボク、そうは見えないよ」
舞 「どうする」
佐祐里「ええ、もう気も済みましたし、森に返しましょう」
あゆ「あれぇ、狼さん何か言ってるよ」
久瀬「…佐祐里さん、そんな格好で! え、わたしを食べて? で、でも佐祐里さん…。ああっ、そんな、身体にジャムを塗って…、え、舐めて下さい? しかし…お願いします? くっ、うおおぉっ! 漢、久瀬行きますっっ!!」
どうやら不届きな幻覚を見ているようですね。
佐祐里「……」
舞 「……」
あゆ「……」
ビシッ。またお婆さんのおでこにバッテンマークが浮かびました。
佐祐里「あははーっ。それじゃあ舞、とどめをお願いしますねーっ」
あゆ「ええっ!?」
気絶した狼を家の外に運びました。
舞 「…」
ざっ。狩人さんは狼の前に立ち剣を構えました。
あゆ「うぐぅ、ボク見たくないよ」
久瀬「………はっ!?」
狼が目を覚ましました。
舞 「…封魔式剣術、壱の太刀」
狩人さんの剣がわずかに発光し始め、
久瀬「う、うわああぁ!」
状況を把握した狼が逃げようともがきましたが、腰が抜けて走れません。
舞 「…流星霊光閃」
カッッ!! 凄まじい光の奔流が狩人さんの剣からほとばしりました。
久瀬「さ、佐祐里さぁぁぁんんん!!!!」
佐祐里「あははーっ。久瀬さん、さようならーっ」
光が狼を飲み込み、大爆発が起こりました。
ズドォォン…
秋子「あらあら」
秋子お母さんは森の向こうのキノコ雲を見て呟きました。
秋子「了承」
佐祐里「あははーっ。悪も滅びましたし、皆さんでたい焼きでも頂きましょうー」
舞 「…たい焼き焼いた」
佐祐里「あははーっ。舞、何か言いました?」
舞 「…」
三人は美味しいたい焼きを一緒に食べました。
めでたし、めでたし。
愛の劇場 『あゆずきんちゃん』 おしまい
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愛の楽屋
あゆ「お疲れ様ー」
佐祐里「お疲れ様でしたーっ」
舞 「…お疲れ様」
秋子「はい、お疲れ様」
祐一「お疲れ様。いやぁ、みんな良かったよ!」
北川「まったくだ! 特にクライマックス、狼の人質になった倉田先輩が、川澄先輩に向かって『舞、お願いです。佐祐理に構わずに戦って下さい』って泣きながら叫ぶシーン、最高でしたよ!」
あゆ「そ、そんなシーンなかったよ…?」
佐祐里「あははーっ、ありがとうございますー」
あゆ「……」
祐一「いやあ、我ながら見事な脚本だったな。…ん、どうしたあゆ」
あゆ「…ねえ祐一君。ボク、脇役みたいだった…」
祐一「ギク」
あゆ「…途中からボク、居るのか居ないのかわからなくなってたよ…」
祐一「ま、まあ気にするな」
あゆ「うぐぅ…タイトル『あゆずきん』なのに…」
祐一「まあ良いじゃないか」
あゆ「うぐぅ」
秋子「はいはい、そろそろ打ち上げ会場に行きませんか?」
舞 「…行こう、祐一」
佐祐里「行きましょう、祐一さん」
祐一「よぉし、行くぞあゆ! ついて来い!」
あゆ「うぐぅ、はぐらかされてる気がするよ」
北川「戸締まりオッケーです」
秋子「それじゃあ行きましょう」
ガチャン。
誰もいなくなった舞台。灰になった久瀬が風に舞う…
愛の舞台裏 おしまい
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星牙でございます。
マキ「マネージャーの小原マキです」
母性の象徴秋子さんとその双璧の佐祐理さん、謎ジャムとあははーっが織りなす夢幻のエンターテインメントっちゅー感じですな。
マキ「よう分からん」
うん。自分でもよく分からない。
前回の『白名雪姫』でもそうだったし、あゆ嬢も自分で言ってるけど、主役(のはず)の女の子が目立ってないね。
マキ「どう見てもこの話は佐祐理女史が主役じゃろ」
むい。セリフも多いし。不思議だ。
マキ「そなたが描いたんじゃろーが。不思議がるな」
では、お読みいただきありがとうございました。
マキ「それでは、ご機嫌よう」
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